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蒔田演芸会17(前編) [落語]

まん延防止の宣言下ではありますが、3月に続き蒔田演芸会が開催されされました。
この日は何と はな家寄席も同じ日に開催ですが、我がSSブログ仲間であるよーちゃん
さんも出演と言う事で、こちらに行く事にしました^^;
はな家も音助さんが出演だったので観に行きたかったのですが、二者選択なので仕方
ありませんね・・・

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・今回の出演は・・・
今回は新人の方が増えて関東学院の生徒さんの噺もあるようで、いつものように
Jプロさん、そして今回も月の家小圓鏡さんが出演されました。
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  毎度の事ながら、各高座の写真はありません
  唯一きゃらめること、よーちゃんさんのみとなりますので、ご了承下さい。

・「道具屋」:たこ丸さん
相変わらずのハイトーンボイスのたこ丸さん、今回は道具屋でした。
大家の息子の与太郎。働きもせずブラブラの毎日、何とか仕事をさせようと与太郎の
叔父が与太郎に道具屋をやらせてみます。
働きもせずブラブラしていますから、働くこと自体「何のこっちゃ」と全く判るはずも
無い、とは言え渋々路地にガラクタ並べて道具屋をやることに。
色んなお客が尋ねてきますが、当然接客何かした事無いですから応対はハチャメチャ
そのハチャメチャ具合がこの噺の面白さですね。
噺はオチの所(鉄砲の話し)まで行かず途中で終わってしまいました。

・「たらちね」:二万哩さん
長屋で唯一の独り者の八五郎に嫁を取らせようと大家さんが話を持ってきます。
八五郎は嫁をもらう気はさらさら無し、とは言え大家さんからの縁談話ですから話を
聞く事に、縁談相手の女性は歳は18で、良いところのお嬢様、お武家様の家での
奉公が上がり戻ってきたと言う、話を聞けばとてもいい話。八五郎、自分にとって
こんな旨い話は無いだろう、何か裏にあるだろう」と、大家に突っ込みますと
案の定一つだけ気になる事が^^;この娘言葉が「馬鹿丁寧すぎるほどの丁寧さ、且つ
言う事が難しすぎて直ぐには判らない」と言う。だが八五郎、自分は言葉はぶっきら
ぼう、相手は馬鹿丁寧、でこぼこコンビで釣り合いが取れるかもと縁談をOKします。
何と早々に娘が八五郎の家にやってくる事に。
八五郎が結婚相手の娘に名を尋ねると「「そも我が父は京都の産にして姓は安藤
名は慶三、あざなを五光、母は千代女と申せしが、わが母三十三歳の折、ある夜丹頂
の鶴の夢を見てはらめるがゆえに、たらちねの胎内を出でしときは鶴女と申せしが
それは幼名、成長の後これを改め清女と申しはべるなぁりいー」と。
八五郎、面食らいます。「だから大家さん残って居てくれって言ったのに・・・」
全く、話す事が判らない。ネギが一文字草、米はしらげと、通訳がいるくらい。
朝起きれば「アーラ、わが君、しらげのありかはいずこなりや」と八五郎はウンザリ
「アーラ、わが君」てえのはやめてくれと、嫁さんに言っているところに葱屋が
葱を買うにしても、ご多分に漏れずご丁寧な判らん会話で・・・葱を買い朝飯の
味噌汁が出来ますが、「早く召し上がって然るべう存じたてまつる、恐惶謹言」と
ならば「飯を食うのが恐惶謹言なら、酒ならよって(=酔って)件の如しか」^^;

・「もぎとり」:蓬生さん
小咄教室の新人の蓬生さん、今回は初高座となります。かなりあがっているようで
緊張した顔での高座となりました^^;
噺は「もぎとり」で、要は「インチキ興行」の噺ですが最初の滑り出しは上々でしたが
途中噺が途切れ悪戦苦闘^^; かなり端折って短い噺となりました(^^ゞ

・「初天神」:あずきさん
親父が天神様に出かけるのですが、息子が付いていきたいと、しかし連れて行けば
「これ買って、あれ買って」とおねだりする息子なので一緒に連れて行くのが嫌な
親父さん。カミさんと息子から連れてけと言われ、おねだりはしない約束で連れて
行く事に・・・
連れて天神様に行きますが息子の目の毒な出店がたくさん、最初は我慢するものの
我慢出来ずにおねだりする息子。仕方なく飴を買いますが飴を買ったら買ったで
飴を舐めながら歩いて行くと水たまりがあったので「飛び越えるぞ」と親父から
言われ飛び越えた、そうしたら「雨を落とした」と息子が言い出した、親父さん
あちこち飴が落ちていないかと探しまくりますが見つからない、息子に「何処に
落としたか覚えているか」と効くと腹の中に落としたと^^;
本体ならば、この後に密たっぷりの団子を舐め回す噺に続くのですが、ここで
お仕舞いとなりました。

・「しの字丁稚」:きゃらめるさん
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DSC08499.JPG丁稚の定吉は働き者で忠義に厚いが、主人が「火を煙草盆に入れろ」と言えば「火をそのまま煙草盆に入れたら焦げちまう。『煙草盆の中の火入れの中の灰の上へ火を入れる』と言うのが、道理だべ」と言い返すなど、屁理屈を言う癖がある。
主人はこらしめてやろうと「『死ぬ』『しくじる』など、『し』のつく言葉は縁起が悪いから、『し』の字を言うのを一切禁止にする。もしお前が先に言ったら1年間無給、わたしが先に言ったら小遣いをあげよう」と提案した。
主人は早速権助に飯が炊けたかを質問する。「おまんま、炊いて『し』めえやした」と
言わせようという算段だ。「おまんまは炊いて・・・炊き終わっとります」「水は汲ん
でおいたかな?」「水なら とっくに汲んで・・・『汲んで終わった』」
主人は再び策を巡らせ、四貫四百四十四文(しかんしひゃくしじゅうしもん)の銭を
勘定させることを思いついた。そのとき「あ『し』の、『し』びれが切れました」と
言わせるよう、権助を正座させることも決めて、あらためて部屋に定吉助を呼んだ。
「そうだ定吉。銭箱に銭がだいぶ溜まってきたんだ。勘定をやってくれないか?」
「ようがす。ん? これは・・・」「さぁ定吉、早く数えて」「へぇ、ウムム・・・」
「ちょっとそろばんを持ってくだされ。まず二貫、次に二貫。今度は二百で、また二百
お次は二十で、また二十。最後は二と二で……合わせてなんぼ?」「お前さんが言うん
だ」「へぇ・・・よ貫よ百よ十よ文。」
主人は思わず、「うーん、『し』ぶとい~~~」。

・「シャンソン」:なだれさん
今回もマイク無しで3曲を。且つマスクしての歌声でしたが十分声が通ってました^^;

・「短命」:㐂ん肉さん
植木職人の八五郎が先代から出入りしている伊勢屋の一人娘の婿養子が続けて3人
死んだ。八五郎はなぜだろうと不思議に思って横町の隠居の所に聞き来た。
隠居は伊勢屋の店の様子と夫婦仲を聞く。店は番頭がすべて切り盛りし何の心配もなく
3人の婿養子との夫婦仲は睦まじいのを通り越して、夫婦はいつもべったりで傍から
見ているのが恥ずかしくなるほどの仲の良さだったと言う。
「夫婦仲が良くて家にいる時も二人きり、ご飯を食べる時もさし向かい。原因はそれ
だな」と、しかし八五郎には何のことやらさっぱり分からない。
隠居さん「店の方は番頭任せで財産もある。朝から二人きりで美味くて、栄養満点で
精がつく物ばかり食べて、女が美人で暇があるってのは短命のもとだ」と言っても
八五郎は「じゃあ、いい女だと旦那は短命なんで?」と思うが核心は頭の闇の中だ。
物分りの鈍い八五郎にいい加減疲れて来た隠居は「早い話、冬なんぞはこたつに入る
そのうちに手と手がこう触れ合う。白魚を五本並べたような透き通るような女房の手
顔を見れば、ふるいつきたくなる良い女。そのうち指先はすぅ~と別の所を触ってな
・・・・これでは短命にもなるというもの」と語るのが、恥ずかしくなるほどの情景
描写で話す。これをエスカレートして繰り返すこと三度で、やっと八五郎も大納得。
長屋に戻ると相撲取りのような女房が鬼のような顔をして「朝っぱらからどこをほっ
つき回っていたんだ、早く飯を食え」と怒鳴る。ふと隠居の話を思い出した八五郎
「おい夫婦じゃねえか。飯をよそってくれ。おい、そこに放りだしちゃいけねえ。
俺に手渡してもれぇてぇんだ」、何を今さらと仏頂面で茶碗を邪険に突き出したかみ
さんの指と指が触れて・・・八五郎「顔を見ると、ふるいつきたくなるようないい女
・・・?ああぁ、俺は長命だ」

  ここで中入りとなりました。
  中入り後については後編にてと言う事でご容赦の程m(_ _)m

後編に続く^^;

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