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第35回 はな家寄席 [落語]

前回のはな家寄席の日は3月30日と書いたのですが、急遽前倒し開催となり3月9日に
開催となりました。教えてくれた さる1号さん、ありがとうございました。
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・お店に出向いてチケットを
いつもの事ながら会社帰りに横浜で途中下車して狸小路の入口に、さる1号さん
からの連絡をもらった数日後に購入しました。
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  さてさて、どんな噺が聞けるのか楽しみです。

・現地到着
現地には13:15に到着、前回は13:30ちょっと前で来店したら既にさる1号さんが既に
来店していましたが、今回は自分が一番乗りでした。自分のお気に入りの席を確保して
14時を待ちます。
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・雷門音助さんの独演会
DSC03362.JPG開演時間となり はな家の
マスターが冒頭の挨拶を
終え、音助さんの登壇と
なりました。

今回は以下の3席を
   ・子ほめ
   ・置き泥(夏泥)
     ー 中入り ー
   ・長屋の花見

いつもの通り噺のあらすじを

・「子ほめ」
隠居の家へ松が「『ただ』の酒を飲ませてくれと」やって来た。「『灘』の酒」と
聞き間違っている。隠居は「『ただ』で酒を飲ませてもらうなら、お世辞の一つも
言わないとなあ」と。
それでもだめなら奥の手を出せば良いと。「相手の歳を聞いて それより若く見える」
と言うのだ。45歳なら「どう見ても厄(42)そこそこ」「50なら47,8」・・・「100
なら95,6」と、言う感じに。
子どもの場合には逆に歳を余計に「10歳ですか?しっかりてますな、12,3歳には
見えますね」と、言わないと。
赤子の誉め方は「これがあんさんの お子さんでございますか。どおりで目元から
鼻筋にかけてはお父さん、口元から あごのあたりにかけてはお母さんそっくり
額の広い所なんかは亡くなったお爺さんに似て長命の相がございます。栴檀は双葉
より芳し、蛇は寸にしてその武威を顕わす、私もこういうお子さんに、あぁ~あや
かりたいあやかりたい」 と、こんな具合だと教わり松は早速試してみようと隠居の
家を飛び出した。
すぐに見知らぬ人に声を掛け失敗、次に伊勢屋の番頭にバッタリと出くわし声を
掛けると番頭から「よぉ町内の色男」と機先を制される。隠居から教わったお世辞
で攻めるが失敗し奥の手の歳を聞く。番頭は「今年40だ」と想定外の返事に困った
松は無理に番頭に「45だ」と言わせて「どう見ても厄そこそこ」と言って、番頭は
怒って行ってしまい、ただ酒どころじゃない。
「大人駄目なら子供を」と生まれたばかりの子が居る友人の家に、赤子を誉めに
行くことにする。友人は早速赤子を見に来てくれたのには嬉しいが、なにせ松の
こと案の定、昼寝をしているお爺さんを赤ん坊と間違え「随分と大きい、産まれ
たてのくせに頭がはげて歯が抜けてシワだらけだ・・・・」なんて言っている^^;
赤ん坊のそばに座った松「猿みたいやなぁ赤い顔して、これ茹でたんか」ときた。
「可愛らしぃ 手やなぁ、もみじみたいやなぁ」で始めてまともなことを言い友人も
嬉しがる。すると「こんな可愛らしぃ手して近所から祝い取りよった」で台無しだ。
友人「うまいこと褒めてくれ。一杯でも二杯でも飲ませるから」、松は仕込みの
誉め言葉を並べ始めたが、「さて、・・・・額の広いところなんかは亡くなった
お爺さんそっくり・・・・」とすぐに脱線だ。
でも松の「お人形さんみたいやなぁ」の一言に、竹やん「もぉ 何にも言ぃな、”人形
さんみたい”か、嬉しいこと言うてくれた」と喜ぶが、松「何や知らんけど、お腹
押さえたら”キュッキュッ”いうてるで」でぶち壊しだ。こうなれば最後の奥の手を
出すしかない。
松「あんさん、お歳はおいくつで」
友人「幾つも何も、今朝産まれたとこやがな」
松「今朝産まれたとこ? とはお若こう見える」
友人「バカなこと言うな、産まれたてより若かったらて、どういうことだ?」
松「どお見ても、まだ産まれてないみたいや」(^^ゞ

・置き泥(夏泥)
暑い夏の寝苦しい夜、長屋で寝ていた男は物音で起き上がった。その物音は長屋に
押し入った泥棒によるものだった。「静かにしやがれ。いいか騒いだら刃物で刺し
殺すぞ」。そう言って泥棒は胸元の刃物をちらつかせる。だが、その脅し文句も
どこ吹く風。長屋の男は少しもビビってない。
ん? 泥棒はその反応に逆にドギマギ。盗めるものがないかと部屋を見回すが、汚い
うえに家財道具はない。男を見ると ふんどし一つ。身ぐるみ剥がす前に身ぐるみが
剥げている状態。
泥棒は金品を奪うために押し入ったのに金も家財道具もないところに入ってしまった
自分の目利きのなさを反省した。
「すまねえ、お前さんのような家に泥棒に入ってしまって。俺もまだこの稼業に
慣れてねえ、今日はとりあえず見逃してやるわ」そういって泥棒はそそくさと帰ろうと
するが、男は「殺してくれ~~~」と。
泥棒「ところで、なんでこんなに貧しい生活してるんでぇ」
男「俺は大工なんだが、ちょっと博打にハマりすぎて一文無しになっちまってね。
  大事な商売道具を質に入れちまったんで大工道具もねえ」
それを聞いた泥棒はそのバカさ加減に呆れるも同情し、思わず金を男に渡してしまう。
泥棒「これで質屋から道具を取り返しねえ」
男「え、くれるのかい? ありがたいけど、でも道具だけあっても、半纏がないと結局
仕事ができねえ。殺してくれ~~~」
その言葉に泥棒はまたまた金を出してしまう。
男「いや〜ありがてえ。これで商売が・・・いや駄目だ。長屋の家賃がたまっていて
外に出たら大家に見つかって追い出されちまう。殺してくれ~~~」
泥棒「わかったよ、ほら」その言葉に泥棒はまたまたまた金を出す。
もはや泥棒はすっからかん。さすがに我に返り長屋を逃げ出そうとする。
すると男が「おい、泥棒!」と呼び止める。
泥棒「おいおい、そっちが俺から金を取っておいて泥棒なんて呼ぶんじゃねえ」
男「わりいわりい。でも名前がわからねえから」
泥棒「わかったよ。それでなんだ。まだ金がほしいのか」
男「ちがうよ。たださ、良かったら来月また来てくれねえか」(^^ゞ

  ここで中入りとなり、一旦休憩となりました。

・長屋の花見
長屋の連中に大家から呼び出しがかかる。どうせ店賃の催促だろうと皆戦線恐々
皆にいくつ溜めているかを聞くと、かなり溜めこんでいる様子^^;
店子揃って恐る恐る大家の家へ行き機先を制し謝ってしまうと、大家は「長屋中で
上野へ花見に行こう」と、酒、肴は全部大家持ちという。ほっとして喜んでは見た
ものの まだ油断ができない。案の定1升ビンの酒は番茶を薄めた「お茶け」。
かまぼこは大根の薄切り、玉子焼きはたくあんと、こんな調子。
月番が毛せん代わりにムシロをかついで、全員やけ半分で上野のお山へ「花見だ
花見だ」「夜逃げだ、夜逃げだ^^;」と繰り出した。
場所を見つけ毛せん代わりのムシロを敷きますが一直線「こうして並んで頭を下げて
座っていればいささかの銭がもらえる」かと。大家さん「乞食じゃないんだ、花見
なんだ」とムシロを車座に敷き直させます。
皆座ったものの「お茶け」にも料理?にも手を出さない、またもや来月の月番に
「手を出さんかい」と大家さんから言われる始末。「お茶け」を沢山注がれて渋々
飲んで、かまぼこに見立てた大根ををつまんで同じく渋々食べているありさま。
一向に宴は盛り上がらりません。
俳句好きの店子が一句詠ったようで、大家がどんな句だと聞くと「長屋中、歯を食い
しばる花見かな」と・・・すると大声で「玉子焼き取ってください」と、回りの
花見客がこっちを向き、大家はにっこり喜ぶが「しっぽのない所」でガックリ。
お通夜みたいな「お茶か盛り」に大家は月番に「お前、酔え」と命令だ。仕方なく
「さぁ酔った」と調子を合わせる月番
大家「ずいぶん酔いが早いな」
月番「酔うのも早いが、醒めるのも早い」
大家「嬉しいな、お前だけ酔ってくれて、吟味した灘の生一本だぞ」
月番「宇治かと思った」、
大家「酔った気分はどうだ」
月番「去年、井戸へ落っこちたときとそっくりだ」
湯呑の中をじっと見て、
月番「大家さん、近々長屋にいいことがありますよ」
大家「どうして」
月番「酒柱が立っている」

  3席終わり、打ち上げの準備の間暫く外で待ちます。

・打ち上げの乾杯
準備も整い、音助さんの音頭で乾杯となりました。
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・頂いた料理1
まずは これが、定番のポテサラと玉コンニャク、焼き鳥です。その後出てきたのは
あれ!?豆苗とモヤシの炒め物、さる1号さんはアウト・・・
なので自分らはモヤシを主に食べて豆苗は さる1号さん用に^^; この炒め物一皿が
3人分だそうで。
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・お湯割りにスイッチ
本当なら熱燗と行きたいのですが、イマイチ腹の調子が良くなく飲みすぎたく
ないので(ついつい熱燗は飲み過ぎる)量が判るように焼酎のお湯割りにスイッチ
しました^^;
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・頂いた料理2
料理の続きです、ポテサラ食べたと思ったら追加のポテサラ^^; そしてマグロぶつが
来たのですが まだ凍っていて解凍しつつ食べる感じ^^; で、マグロぶつの漬けが
追加で来ました・・・腹の調子が悪い自分でしたが全部食べ切っちゃいました。
〆のそぼろご飯に付いてきた中華野菜スープは、これに麺を入れたらタンメンになる
ようなスープでした。
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・〆の関東一本締めでお開きとなりました
時間も19時 お開きの時間となり、音助さんの音頭で関東一本締めでお開きと
なりました。
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  席をご一緒させて頂いた方と色んな話しを、最初は花粉症の
  話をしていたかと思ったらドイツの話し。ドイツと言えば
  ビール。一緒の席になられた方はドイツに赴任されたことも
  あったとか。
  さて次回のはな家寄席は、5月18日(土)に鯉丸さんだそうです。

では。

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落語と梅と(黒門亭) [落語]

湯島天神で梅を観て久蔵さんの落語を聴いて落語協会のビルへ。黒門亭の2部の
スタートは14:30からです。

・待てど暮らせどチケットが・・・
入口で当日券のみを販売しているので、購入しようと思いますが、中々販売する
感じじゃありません。お馬鹿な kinkin で1時間読み違い^^; 13:00じゃ売って
いる訳無いよね・・・と言う事で1時間以上時間がある事を再確認して秋葉原に
足を向けた kinkin です。まあ何を買うと言う訳じゃ無いですが、電子パーツの
店やジャンク屋さんを物色して時間つぶしを・・・(^^ゞ

  改めて、落語協会に向かいます^^;

・小さな建物なんですね・・・
見ての通りの小さなビルですね、もっと大きいビルかと思っていました。1Fが
オフィスで、2Fが演芸場になっています。
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この階段を上がって2Fへ、黒門亭の入口です。
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・14:15ごろに2部の会場がオープン
自分が落語協会のビルに戻ってきたら既に数名のお客さんが居ました。入口で
木戸銭の1,000円を支払い2Fへ上がります。
kuromontei_ticket.jpg

  スタートの14:30を中で待ちます。

・畳部屋の小さな演芸場です
高座はこんな感じです。まあいろんな場所で行われる小さな寄席から比べれば
広いかな・・・^^;
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  さて、ここからは撮影、録画、録音禁止なのでカメラを仕舞います。
  いつもの事ながら話のあらすじを載せていきますね。

・「真田小僧」:桃月庵 ぼんぼりさん
息子が小遣いほしさに親父に おべっかいをし始める。しかし親父さんは息子の
魂胆は判っているので「小遣いは やらん」と。息子は「なら、おっかぁから」と。
親父さん「オレが稼いだ金は、かかぁが持っているのだから、かかぁに言っても
無駄だ」と言いますが、息子「おっかぁに口止め料で小遣いもらった」と・・・
親父さんカミさんからの口止めの内容が気になる、息子に聞きただすが「タダでは
話せない」と、渋々息子に10銭を渡す。息子曰く「ある日、親父さんも良く知る
おじさんが来て、カミさんが喜んで家に迎え入れた」とか、ここで話が切れて更に
金をせびられる親父さん、やむなく追加の小遣いを。
カミさんは息子に小遣いを渡し「遊びに行って来いと」言われたとのこと。息子は
一旦外に行くものの直ぐに戻って来て様子を盗み見を^^; 「真っ昼間なのに布団を
敷いて・・・」とカミさんの浮気話かと思いきや、難の事は無い いつも来ている
按摩さんだった。まんまと息子に小遣いを巻き上げられてしまった。
さもするとカミさんが帰ってきて、カミさんに息子から小遣いを巻き上げられた
話しをすると、カミさんから「ウチの子は近所の子ども達より知恵が働くなんて」
言われてると。親父さん「あいつは知恵が働くのでは無く訳じゃ無い」と、知恵者
と言えば真田幸村の子どもの頃の話しで「真田三代記」の一説をカミさんに語り
始める。
親父さんから巻き上げた小遣いを持って遊びに行った息子が戻って来て、親父さん
「何処に行ってたんだ」と、息子は「有り金全部使って講釈を聞きに行った」と、
「講釈!?何を聴いたんだ」と息子に言うと、カミさんに話した「真田三代記」を
話しだした親父さんが話していた事を盗み聞きして居た^^;
息子は親父さんに「六文銭の並び方について教えてくれ」と行ってきた、親父さんは
息子の穴空き銭を並べて並べ方を教えたら、息子が「自分も並べてみたい」と言い
自分で穴空き銭を並べてみた。何度かやり直し正しい並び方が出来たら何と銭を懐に
入れて逃げて行ってしまった。
親父さん「こん畜生、また講釈を聞きに行くのか!!!」
息子「今度は焼き芋を買ってくる」
親父さん「ああ、いけねえ うちの真田も薩摩(サツマイモ)へ落ちた」

・「代脈」:春風亭 与いちさん
マクラでも本人が言ってましたが、トリの録也さんに良く似ている方です。
ある日、玄関で薬を刻みながら居眠りをしている銀南を呼んだ良玄先生は、橋場の
御寮で療養している蔵前の伊勢屋のお嬢さまの所へ代脈に行くように命じた。
銀南は代脈が代診ということさえ知らない。
銀南を「若先生」ということにし、大先生の代診で橋場の御寮に行くことにし、御寮
での挨拶から礼儀作法を細かく教えるが銀南は心もとない状況。
良玄先生はさらに「先日の往診の折に お嬢さまはどういう具合かと下腹を触診したら
堅くなっておった。腹をさすって下腹をひとつグウと押すとブゥとおならをなすった。
お嬢さまは今年17歳で小町と呼ばれる器量良し、顔を真っ赤にして恥ずかしそうだ。
これはいけないと掛け軸に見惚れて何も聞こえない振りをして、そばの母親に「近頃は
年のせいか陽気のせいか耳が遠くなったようで、おっしゃることは大きな声で言って
くださいまし」と話し掛けてお嬢さまを安心させたと話した。
銀南は手代に案内された八畳の間で羊羹を頬張りお茶を飲み、ドジを重ねてながらも
お嬢様の寝ている部屋へ通された。母親にトンチンカンな挨拶し、待ちかねたとばかり
「お脈を拝見」で、猫の手を取って引っ掻かれる。そんなことにはめげずに銀南先生
お嬢さんのお腹をさすり出し、堅いシコリを見つけグイッと本気で押したものだから
ブウゥ~~と大音響のオナラが出た。それでも銀南先生、「どうも年のせいか、陽気の
せいか近頃耳が遠くなっていけない」とまではよかったが・・・
母親「先だって大先生がお見えになった時も、お耳が遠いとおっしゃってましたが
若先生も」
銀南「ええ、いけませんとも。だから今のおならも聞えませんでした^^;」

・「権兵衛狸」:三遊亭 窓輝さん
ある山里の村外れに住んでいる権兵衛さん。床屋を営む気楽な一人暮らしで
「権兵衛はん、権兵衛はん」と慕われ、村人も床屋への用事が無いのに良く家に
遊びに来る。
今日もわいわい、がやがやと夜遅くまで話していた連中も帰り、権兵衛さんは
寝酒をあおって布団にくるまってうとうとし出した。すると表の戸をドンドン叩き
「権兵衛はん、権兵衛はん」と呼ぶ声。若い者が戻って来たのかと戸を開けると
誰もいない。「空耳か夢でも見たのか」とまた布団に入るとまた「権兵衛はん
権兵衛はん」で、戸を開けると誰もいない。
これは山に棲む狸のワルサだと見抜いた権兵衛さん、戸のそばに身をひそめ狸が
「権兵衛はん、権兵衛はん」と、後ろ向きで頭をドンドンと叩きつけるのを見計
らって戸をガラッと開けると狸がゴロッと転がり込んだ。
大格闘の末、権兵衛さんは狸を組み伏せ囲炉裏の上の梁から吊るしてしまった。
権兵衛さんはもう一杯ひっかけ、思わぬ格闘の疲れから朝までグッスリとなった。
翌朝、近所の者がお早うとやって来た。囲炉裏の上の吊るされた狸を見てびっくり。
「捕まえた狸の皮を剥ごう」とか「狸汁にして食ってしまおう」とか言っていたが
権兵衛さんそんなことはできないと村人を帰し、狸汁と聞いて震えている狸に話し
かけた。「今日は死んだ父っさまの祥月命日で殺生などでけんわい。逃がしてやる
から心配すな」と狸を下し、ワルサをしないようにと狸の頭をきれいに刈って逃がし
てやった。 さすがに狸も嬉しかったとみえ、あとを振り返 り何べんもペコペコ
ペコペコ頭を下げながら姿を消した。
今日も一日が終り、今日は生き物の命を助けたといい気分でくつろいだ権兵衛さん。
寝酒をあおって布団に入ろうとすると、ドンドン「権兵衛はん、権兵衛はん」
あれだけ言ったのに性懲りもなくまた来よった。 今度捕らまえたらどうするか見て
おれと権兵衛さん、ガラッと戸を開けると、ヒョイと首を出した狸が・・・
「権兵衛はん、今晩は髭を剃ってくれなはれ」

・「漫才」:とんぼ・まさみさん
「落語協会」と言ったら噺家さんばかりかと思いきや色物として漫才をやる方も居られ
ます。とんぼ・まさみさんは落語協会所属ですが、大阪の方でした。
漫才も笑い続けだったけど、中身は忘れちゃいました^^;

・「五貫裁き」:柳家 録也さん
彼の落語を聴くのも3年ぶり(横浜山下公園近くの人形の家以来)です。今回のお噺は
「五貫裁き」です。
大家の太郎兵衛の所へ初五郎がヤクザな稼業から足を洗って堅気になって八百屋でも
やって稼ぎたいと相談に来た。
元手でも貸してやりたいが太郎兵衛にもまとまった金はない。そこで奉加帳を作って
初五郎に知り合いの金のありそうな所を回らせ資金集めをさせることにする。そんな
面倒なことは御免といやがる初五郎を説得し、初めに回るの家が肝心と送り出す。
初五郎が最初に思いついたのが神田三河町の徳力屋万右衛門という質屋。確かに金は
あるが名代のしみったれ。店へ入り奉加帳を見せると番頭が三文と書いた。「初筆に
三文、ふざけやがって・・・」と、怒る初五郎の声を聞きつけて主人の万右衛門が
出てきた。
話を聞いて万右衛門が奉加帳に書いたのが”一文”。帳面を見た初五郎「乞食じゃねぇん
だ、一文ばかりならいらねぇや」と畳へ叩きつけたのが跳ね返って、万右衛門の顔へ
ぶつかった。万右衛門が「何をするんだ!」と傍の煙管で初五郎の額をピシリと叩くと
眉間から血がだらだらと流れ出た。
泣きながら大家の家に駆けこんだ初五郎、事の顛末を話すと大家は「相手が徳力屋
では掛け合っても膏薬代も出すまい。もう駆け込むしか しょうがあるめぇ」と言う
ことで「恐れながら」と奉行所へ訴え出た。
やっと三度目の訴えで奉行所の取り調べることとなり、一同がお白洲に出る。奉行の
調べに初五郎は「・・・二朱や一分はあたぼうだ。たった一文ばかりだから、こんな
物いらねぇと叩き返してやった」と正直だが、奉行は「・・・一文といえども天下の
通用金を叩き返すとは不埒千万・・・おのれの膏薬代をむさぼろうなどという野卑な
了見によりお上の手数をわずらわせるとは言語道断・・・」と、初五郎を厳しく叱り
徳力屋万右衛門は何のお咎めもなく無罪放免。
むろん奉行は徳力屋の商売のこと初五郎の改心のことなどをすっかり下調べしている。
奉行は初五郎に商売の元手の五貫文を貸し与えると言い出した。それを毎日、一文
づつきっちりと返すという約束だ。毎日奉行所へ届けに来るのは商売に差し障るので
近くの徳力屋に預け、徳力屋が毎日奉行所へ届けることにしたらどうかと、奉行は
双方に問うた。
膏薬代ぐらいは払わされると腹をくくっていた徳力屋だから、自分の懐が痛まない話に
文句があるはずもなく初五郎の方もむろん合意し奉行の「これにて一件落着、一同の
者立ちませい!」」となった。
翌朝から初五郎の徳力屋通いが始まる。一文渡して立派な受け取りを貰って来る。
その一文を徳力屋は奉行所へ届けるのだが使いの者ではだめで、徳力屋、名主
五人組一同で行かないと受け取ってくれない。それもお白洲で丸一日待たされるから
たまらない。だんだんと徳力屋へ行く時間が早くなってきた。まだ夜中のうちから
徳力屋へ向かう初さんは見廻りの役人に怪しまれ一緒に徳力屋へ向かう。店の戸を
ドンドンと叩くと店の者がうるさがって「だめだ、だめだ、明日の朝にしろ!」
初五郎「お奉行所へ納めるんですから受け取ってくださいよ」、すると店の中から
「奉行所なんぞ恐かねぇ奉行も糸瓜もあるか」で踏み込んだ役人にこっぴどく油を
絞られる羽目となった。
徳力屋もやっと五貫文を一文づつ毎日、名主・五人組連れ立って奉行所へ届けると
いう事の重大さに気づいた。これでは徳力屋の身代が半分なくなってしまう。
親戚中が寄り合い、初五郎に十両やって示談で手打ちにしようとする。
初五郎から相談を受けた大家の金兵衛は番頭と直談判して示談金を吊り上げる。
番頭は主人の万右衛門へこの話をすると千両と聞いて目を回してしまった。まあ
千両は法外、百両でやっと示談成立となった。
強欲は無欲に似たり、一文惜しみの百両損というお噺で・・・

  追い出しの太鼓が鳴り、終演となりました。出口に録也さんが
  出迎えてくれたので挨拶を。また録也さんの隣には蒔田演芸会で
  何回か出演された柳家 花飛さんが。
  一枚写真をと言うことで表に出て録也さんとのツーショットを
  撮らせて頂き帰路に着きました。
  (またもや逆光で写り良くありませんが写真はFacebookに上げて
  います^^;)

落語三昧の休日の午後でした。
では。

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第34回 はな家寄席 [落語]

4ヶ月ぶりの はな家寄席です。昨年11月の はな家寄席は都合で行けませんでしたが
1月は都合付けて参加となりました。
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・お店に出向いてチケットを
年末の会社帰りに横浜で途中下車して狸小路の入口に、入口に貼られているポスター
から1月の寄席のチケットは購入できると言う事が判り、お店に寄って早速購入した
次第です。
ticket34.jpg

  さてさて、どんな噺が聞けるのか楽しみです。

・現地到着
小雨が降る寒い狸小路です。
狸小路の入口のいつもの写真です。片側は動いていますが反対側は止まっています。
省エネで停めているのかな・・・
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で、高座が終わり打ち上げ準備の時間に見に行ったら、動いてました^^;
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13:30ちょっと前に到着して中へ入れていただきましたが、既にさる1号さんは
お気に入りのホームポジションに座られていました。
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・金原亭馬玉さんの独演会
DSC03070.JPG開演時間となり はな家の
マスターが冒頭の挨拶を
終え、馬玉さんの登壇と
なりました。
馬玉さんですが この記事を
アップした数日後には
「小馬生」へ改名していて
「馬玉」としての噺は
これが最後かも?と言う
ことでした。

今回は以下の3席を
    ・味噌蔵
    ・井戸の茶碗
       ー 中入り ー
    ・猫の災難

いつもの通り噺のあらすじを

・「味噌蔵」
味噌問屋の主人の吝(しわい)屋けち兵衛は、名前のとおり 大のけちん棒。女房くらい
無駄なものはないと言いなかなか嫁を取らなかったが、親類の骨折りで「食の細い女
なら」と注文を付けて、やっと嫁を迎える。
散々結婚には否定的だった けち兵衛だったが、周囲の心配をよそに夫婦仲は円満。
しばらくすると子宝にも恵まれた。嫁さんは里で出産すると言い里帰りする。無事
男の子が生まれたとの知らせで、けち兵衛は番頭に火の用心と、もし近所から火事が
出たら商売物の味噌で蔵の目塗りをするよう番頭に言いつけ、貞吉に重箱を持たせ
汚い下駄を履いて行くように言い出かける。出た料理を重箱に詰め、新しい下駄を
履いて帰るために。
けち兵衛は泊りがけで留守というので店の者はこれ幸いにと、晩飯には好きな食べ
物を注文する。帳簿の方は番頭が「どがちゃか、どがちゃか」でごまかすと・・・
「刺身」「たこの酢の物」「ぶりの照り焼き」「天ぷら」「鯛の塩焼き」「味噌
田楽」等々そして酒の大盤振る舞い。田楽は焼きたての物を2,3丁づづ持って来る
ように豆腐屋に頼む。
番頭を筆頭に店の連中が食べて飲んで、酔いが回ってドンチャン騒ぎの真っ最中に
「北風が吹き、火事でも起きてはいないか」と、店が気がかりな けち兵衛が料理を
詰めた重箱を忘れてきた貞吉に小言を言いながら帰ってくる。店の近くまで来ると
夜更けまで騒いでいる家が・・・まさかと思いきや、なんと自分の店だ。
けち兵衛は慌てふためく番頭をはじめ店の者を叱りつけ、寝かせてしまう。
すると店の戸を叩く音、横丁の豆腐屋が焼けた田楽を持って来たのだ。
豆腐屋「焼けてきました、焼けてきたんですがね」
けち兵衛「どうもご親切に、どちらから焼けてきました」
豆腐屋「横丁の豆腐屋からです」
けち兵衛「どれほど焼けてきました」
豆腐屋「二、三丁です」
けち兵衛「火足が早いね、どんな様子です」
豆腐屋「あとからどんどん焼けてきます」
けち兵衛があわてて戸を開けたとたんに田楽の味噌の匂いがプ~ンと入ってきた。
けち兵衛「いけない、うちの味噌蔵にも火が入った」

・井戸の茶碗
以前、蒔田演芸会で月の家小圓鏡さんが披露した「井戸の茶碗」ですが、馬玉さんが
話すとどんな味に変わるのか・・・
麻布茗荷谷に住む正直者のくず屋で清兵衛。ある日、裏長屋で身なりは粗末だが品の
ある器量佳し17,8の娘に呼び止められ、「浪々の身の父(千代田卜斎)に会って
くれ」と。
清兵衛は卜斎から「仏像を200文で買い取ってくれ」と懇願される。清兵衛は「自分は
くず屋で古物商では無いと断ります」しかし卜斎「そこを何とか」と「ではお預かり
する」と言う事で卜斎に200文を渡し仏像を受け取った。
仏像を荷の上に乗せ、細川邸の下を通りかかると、若い家来の高木佐久左衛門が仏像を
見つけ300文で買取ります。清兵衛は卜斎に300文で売れたと利益の半分の50文を何とか
受け取ってもらい、これでこの話しは終わったかと思えた。
仏像を購入した高木、余りにも汚れていた仏像なので綺麗にしてやろうと、ぬるま湯で
仏像を洗っていると、台座の紙が破れ中から50両が出てきた。高木は清兵衛の来る
のを待ち受ける。高木が待ち受けている事がくず屋仲間で噂となり清兵衛は自分の事と
判った。細川邸を通るのを避けるもののどうしても通らざるを得ない事があり、いざ
通りかかると購入した高木からお咎めを受けるかと思いきや「仏像は買ったが50両は
買った覚えはない」と、清兵衛は「仏像に入っていようがいまいが購入された高木様の
物」と断るが、50両を卜斎に返す事に。
50両を卜斎に家に届けに行くが「売った仏像から何が出ようとも自分の物ではない。
その金は受け取れぬ」という。再び高木の所へ行くが高木も受け取らない。
困った清兵衛さん、卜斎の長屋の家主に相談し卜斎と高木に20両づつ、清兵衛に10両と
いうことにし、卜斎は20両のカタに普段使っている汚い茶碗を高木に渡すことでやっと
納得してもらった。
この経緯を聞いた細川の殿様に高木が茶碗を見せると、「これは『井戸の茶碗』という
世の名器だ」と、殿様は高木より300両で買い上げる事となった。高木が半分の150両を
受け取るのは良いが問題は卜斎。高木に頼まれた清兵衛ですが卜斎はむろん「その金は
受け取れぬ」と。
またまた困った清兵衛さん、「また高木様に何か差し上げてその代わりに150両もらう
ことにすればいい」というが、卜斎にはもう高木に渡す物がない。卜斎は考えたあげく
150両を支度金として娘を高木氏へ嫁がせたいという。
清兵衛さん、早速この話を高木に伝えに行く。高木も千代田氏の娘なら間違いないと
話は早い。清兵衛は高木にこの事を伝えに行く。「今は裏長屋に住んでいて、ちょいと
くすんでいますが、こちらに連れてきて磨いてご覧なさい、いい女になりますよ」
高木「いや、もう磨くのはよそう。また小判が出るといけない」と

  ここで中入りとなり、一旦休憩となりました。

・猫の災難
朝湯でさっぱりして長屋へ帰って来た熊五郎、酒は飲みたし銭はなし。自宅に向かい
つつ歩いていると、隣のおかみさんが鯛の頭と尾を持って通った。猫の病気見舞いに
もらった鯛で、身の柔らかい所を食べさせて残りを捨てに行くという。熊さんは
もったいないと頭と尾だけの鯛をもらい受ける。そこへ兄貴分が来て胴の所にザルを
被せた鯛を見つけ「尾頭つきの鯛で一杯やろう」と言う事で、酒を買いに兄貴分は
酒屋に向かった。
今さら頭としっぽだけの鯛とは言えず困った熊さんは、隣の猫のせいにしようと考えた
兄貴分が一升の酒瓶を抱えて帰って来ると熊さんは、おろした鯛の身を隣の猫が咥えて
逃げてしまったとごまかす。隣に文句を言って来いという兄貴分に熊さんは「日ごろ
隣には世話になっているから我慢してくれ」と言う。渋々兄貴分は代わりの鯛を買いに
行った。
目の前に酒瓶を置かれた熊さんは目の前の酒を我慢出来ない。「兄貴は一合ぐらいしか
飲まないから、一杯ぐらいなら」と呑み始め、もう一杯また一杯と そのうちにうっかり
酒瓶を倒し畳に口をつけちゅうちゅうと吸い出す呑兵衛ぶりだ。
もう酒瓶には少ししか残っていない また隣の猫のせいにするしかなく「隣の猫がまた
来たから追いかけたら座敷の中を逃げ回って、逃げるときに酒瓶を後足で引っかけて
全部こぼしちまった」と言いわけすることにした。そうと決まればこれっぽちの酒を
残しておいてもしょうがないと全部呑んででしまい、すっかりいい気持ちになった
熊さんはそのまま畳の上にゴロッとなって寝てしまった。
やっと鯛を見つけて買って帰った兄貴分は酒が一滴もないのにびっくり、また隣の猫の
仕業にする熊さんだが、へべれけに酔っぱらっている熊さんを見て兄貴分は「てめえが
呑んじゃねえのか」って、熊さん「猫が倒してこぼれたのを吸っただけだよ」とまだ
言い逃れしている。兄貴分は「よ~し おれが隣にどなり込んで、猫に食うもの食わせ
ねえからこうなるんだって文句を言ってやる」と息巻く。
そこへたまりかねた隣のおかみさんが来て「ちょいと熊さん、いい加減にしとくれ。
さっきから聞いてりゃ、隣の猫、隣の猫って。家の猫は病気なんだよ。お見舞いの
残りの鯛の頭と尾をお前さんにやったんじゃないか」と。全てバレてしまった。
兄貴分「この野郎、どうも様子がおかしいと思った。やい、おれを隣に行かせて
どうしようってえんだ」
熊五郎「だから、猫によ~く詫びをしてくんねえ」

  3席終えて、お楽しみ抽選会となりました。
  クジ運が良い kinkin ですから良い物は当たりません^^;
  手ぬぐいや色紙が当たって欲しかったな・・・
  抽選会も終わり、打ち上げの準備の間暫く外で待ちます。

・打ち上げの乾杯
準備も整い、馬玉さんの音頭で乾杯となりました。
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・頂いた料理1
以前は食べきれないくらい料理が出たのですが品数や量が減っても、まだ沢山の
料理です。出てきた料理は皆美味しいですね・・・まずは最初に出てきた料理です。
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・熱燗にスイッチ
乾杯は写真の通りビールでしたが、寒いし この肴ですからね・・・熱燗にスイッチ
さる1号さんに熱燗を注いでもらいました^^; やっぱ熱燗は良いですね・・・
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・頂いた料理2
料理の続きです、これだけ食べるとお腹いっぱいですね・・・
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・〆の関東一本締めでお開きとなりました
時間も19時 お開きの時間となり、馬玉さんの音頭で関東一本締めでお開きと
なりました。
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  席をご一緒させて頂いた方は藤沢の方なのかな・・・
  藤沢の寄席の話しとかさせてもらいました。
  その他色々と^^;
  さて次回のはな家寄席は、3月30日(土)に音助さん
  だそうです。

では。

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第32回 はな家寄席 [落語]

10ヶ月ぶりの はな家寄席です。昨年11月の はな家寄席で半年ほど休演すると言う
事で8ヶ月の休演を経て今年の7月に再開しましたがが、都合が悪く行けず仕舞いで
復演後2回目の参加となりました。
hanaya_yose32.jpg

・お店に出向いてチケットを
開催月に近づくとポスターが狸小路の入口に貼られるので、時々 会社帰りに横浜で
途中下車して様子をうかがって。はな家寄席は奇数月開催なので「前月の末には
ポスター貼られるかな?」と言う事で、8月末に見に行ったらポスターが貼ってあり
ました。なのでお店に寄って早速購入した次第です。
ticket32.jpg

  さてさて、どんな噺が聞けるのか楽しみです。

・現地到着
狸小路の入口のいつもの写真です。片側は動いていますが反対側は止まっています。
省エネなのか故障しているのかは判りませんが・・・チケットを購入しに行ったときは
両側とも動いていました。
DSC02428.JPGDSC02426.jpg
会場30分前に到着したので暫し時間つぶしして、会場10分前ですが中へ入れていただき
既にさる1号さんはお気に入りのホームポジションに座られていました。

・雷門音助さんの独演会
DSC02431.jpg開演時間となり はな家の
マスターが冒頭の挨拶を
終え、音助さんの登壇と
なりました。

今回は以下の3席を
 ・真田小僧
 ・悋気(りんき)の独楽
  ー 中入り ー
 ・麻のれん

いつもの通り噺のあらすじを

・「真田小僧」
以前はな家寄席で瀧川鯉丸さんや蒔田で柳家録君(録也)さんが披露した「真田小僧」
ですが、音助さんが話すとどんな味に変わるのか・・・
息子が小遣いほしさに親父に おべっかいを。しかし親父さんは息子の魂胆は見抜いて
おり、小遣いは やらんと。息子は「なら、おっかぁから」と。親父さん「オレが
稼いだ金は、かかぁが持っているのだから、かかぁに言っても無駄だ」と言いますが
息子「おっかぁに口止め料で小遣いもらった」と・・・
親父さんカミさんからの口止めの内容が気になる、息子に聞きただすが「タダでは
話せない」と、渋々息子に10銭を渡す。息子曰く「ある日、親父さんも良く知る おじ
さんが来て、カミさんが喜んで家に迎え入れた」とか、ここで話が切れ、さらに金を
せびられる親父さん、やむなく追加の小遣いを。
カミさんは息子に小遣いを渡し「遊びに行って来いと」言われたとのこと。息子は
一旦外に行くものの直ぐに戻って来て様子を盗み見する事に^^; 真っ昼間なのに布団を
敷いて・・・とカミさんの浮気話かと思いきや、難の事は無い、いつも来ている按摩の
おやじさんだった。まんまと息子に小遣いを巻き上げられてしまった。
さもするとカミさんが帰ってきた、カミさんに息子から小遣いを巻き上げられた話しを
すると、カミさんから「ウチの子は近所の子ども達より知恵が働くなんて」言われてる
と、おやじさん「あいつは知恵が働くのでは無く訳じゃ無い」と、知恵者と言えばと
真田幸村の子どもの頃の話しで「真田三代記」の一説をカミさんに語り始める。
親父さんから巻き上げた小遣いを持って遊びに行った息子が戻って来て、親父さん
「何処に行ってたんだ」と、息子は「有り金全部使って講釈を聞きに行った」と、
「講釈!?何を聴いたんだ」と息子に言うと、カミさんに話した「真田三代記」を話し
だした親父さんが話していた事を盗み聞きして居た^^;
息子は親父さんに六文銭の並び方について教えてくれと行ってきた、親父さんは息子の
穴空き銭を並べて並べ方を教えたら、息子が「自分も並べてみたい」と言い、自分で
穴空き銭を並べてみた。何度かやり直し正しい並び方が出来たら何と銭を懐に入れて
逃げて行ってしまった。
親父さん「こん畜生、また講釈を聞きに行くのか!!!」
息子「今度は焼き芋を買ってくる」
親父さん「ああ、いけねえ うちの真田も薩摩(サツマイモ)へ落ちた」

・悋気(りんき)の独楽
悋気(りんき)とは「やきもち」の事ですが、亭主が妾を作って それにやきもちを焼いた
女房のお噺です。
船場の大店の旦那が「仕事も片付いたし、これから ちょっと出掛けてくる」と旦那が
女房に言った、女房は「このところ毎日じゃ無いかと」問い詰めるが はぐらかす旦那
旦那が出掛けたが女房は絶対に妾か何かが絶対居ると踏み、小僧の定吉に偵察を頼む。
ところが定吉、旦那が妾の家に入り込むところで見つかり、小遣いをもらい口止めを
された。また、3つの独楽をもらった。
店に帰り奥様に「どうだった」と聞かれ、定吉「撒かれてしまった」と、女房「そんな
訳ないだろう、お前の後を他の物に見に行かせたのだから」と言ったら、定吉は難なく
白状・・・また袖の中に独楽があるのを見つかってしまう。
定吉曰く この独楽は 旦那、女房、お妾さんの三つの独楽だ。旦那がこの独楽を回して
旦那の独楽が女房の独楽にくっつけば店に帰り、お妾さんの方につけば泊まることに
する独楽だそうだ。
独楽を回すと旦那の独楽が妾の独楽にくっついてしまう。何度やても同じだ。女房は
「嫌い!何でそうなる?」と悔しがる。定吉「判りません、何でこうなるのかな」と
定吉が独楽を調べと「あ、こりゃ何べんやってもダメです。旦那さんの独楽、肝心の
心(しん)が狂っております」と^^;

  ここで中入りとなり、一旦休憩となりました。

・麻のれん
按摩(あんま)の杢市(もくいち)は強情で自負心が強く目の見える人なんかに負けないと
いつも胸を張っている。今日もひいきの旦那の肩を揉んで、いろんな話しをしている
うちに夜も遅くなったので、旦那が「泊まっていけ」と言って、最初は断るが泊まる
ことに、寝る前に旦那から酒を頂き床に着く事になった。
離れ座敷に床を取らせ蚊帳もを用意してくれた。女中が部屋まで連れて行くと言うが
「勝手知っているから大丈夫だ」と断った。
一人でたどり着いたはい良いが、入口に麻のれんが掛かっているのを蚊帳と間違え
潜ったところで「床も用意してあると言ったのに何も無いじゃ無いか」と腹を立てる
ものの世話になっているのだから、それも失礼と言う事で そのまま寝ることに。
暫くして蚊に集られて至るところ蚊に食われ夜が明けた。杢市は一晩中寝られずに
応戦しているうち、力尽きて夜明けにはコブだらけ。まるで、金平糖のようにされて
しまった。
旦那がどうしたんだと聞くと、女中が蚊帳をつけるのを忘れたのだと思って杢市に
謝まって女中を叱るが、杢市が蚊帳とのれんの間にいたことを聞いて苦笑い。
暫く経ち また同じように遅くなり、泊めてもらう段になって、また懲りずに杢市は
手を借りずに置くの座敷に行くと。旦那が止めるのも聞かず、またも一人で寝所へ。
今度は女中が気を利かせて麻のれんを外しておいたのを知らず、杢市は蚊帳を手で
探り出すと「これは麻のれん。してみると、次が蚊帳だな」。二度まくったから
また外へ出た^^;

  これで、お噺はお仕舞い。打ち上げの準備の間暫く外で待ちます。

・打ち上げの乾杯
準備も整い、音助さんの音頭で乾杯となりました。
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・頂いた料理の数々
今回は野菜が主体の料理だそうで、確かに野菜ばかりですね^^;写真以外にもう一品
あったのですが撮り忘れています。
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・熱燗にスイッチ
一緒に飲んでいるさる1号さん、熱燗にスイッチ。自分も熱燗に切り換えました。
久々の熱燗、良いですね・・・おでんを追加で欲しくなっちゃいました^^;
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  世話役のSさんと結構話し込んじゃいました。鉄ちゃん話から
  プログラミングの話しまで。昔はファイルサイズをいかに
  小さくするかしのぎを削ったとか、見やすいソース作りとか
  色々話しました。

  そうこうしているうちに時間が来て、マスターの音頭で一本締めで
  お開きとなりました。
  次回は11月4日(土)で瀧川鯉丸さんだそうです。

では。

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蒔田演芸会23(後編) [落語]

前編に続き蒔田演芸会の後編です。中入り後、後半の噺が始まりました。
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・「ブルーグラス」:Jプロジェクトバンド
今回は身体の大きい^^;バンマスが欠席、急遽ニューキャッスルのKさんが助っ人に
駆けつけ、今回はゆとりで?座っての演奏でした。いつも通り3曲を・・・
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・「雁(かりがね)風呂」:小圓鏡さん
諸国漫遊の水戸黄門の一行が東海道の遠州掛川宿の茶店で休んでいると、松に雁が
描かれている屏風が黄門様の目に止まった土佐将監光信の作とまでとは分かったが
「松に雁」の意味が分らない。
そこへ上方風の町人が二人やって来て屏風絵を見て「これは雁風呂だ」と話し始めた。
これを聞いた黄門様は格さんに「あの者たちにこの絵解きをするよう、ここへ呼びな
さい」と申し付ける。主人の男は「恐れ多いこと」と断るがついには断り切れずに
黄門様の前で、雁風呂の由来話を始める。「秋に常盤(ときわ)の国から渡って来る雁は
柴をくわえて飛び、疲れるとこれを海に落として羽を休める。函館まで飛んで来た雁は
浜辺の一木の松の根元に柴を落として日本国中を飛び回る。この柴をしまっておいて
春になって松の根元に出してやると、雁はこれをくわえて常盤の国に帰る。あとには
柴が残るが、これだけの雁が日本で死んだのだと、供養のためこの柴で風呂を焚き
旅人の疲れをいやしてやった。紀貫之の歌に”秋は来て春帰り行く雁の羽交(はがい)
やすめぬ函館の松”、これが函館の雁風呂でございます」
黄門様はすっかり感心し、姓名を尋ねると、お上より闕所(けっしょ)処分となった
大坂の淀屋辰五郎のせがれの辰五郎で、柳沢美濃守に用立てた三千両を返してもらう
ため、江戸に向かう途中という。
小汚い爺さんが「恐れ多くも先の副将軍、水戸光圀公であらせまするぞ」で、驚いて
土間に飛び下がった黄門様は辰五郎に「・・・もし柳沢家で三千両下げ渡しなき時は
江戸の上屋敷に願い出れば三千両を下げ渡す・・・」という目録に「梅里」としるし
与えた。(「梅里」は水戸光圀の俳句を作る時の愛称(雅号))
喜助「旦那、柳沢様で払わなんだら水戸様のお屋敷に行って・・・どっち道、取りっ
ぱぐれのない三千両・・・、雁風呂の話一つで三千両とは、高い雁(かりがね)ですな」
辰五郎「そのはずじゃ、貸金(かしがね)を取りに行くのじゃ」

・「シャンソン」:なだれさん
いつものとおり3曲を。「リラックスタイム」なんてなだれさん言ってましたが
ちゃんと聴いていますからね・・・^^;

・「小咄いろいろ」:藤助さん
この日は、江戸小咄など、色んな小咄を・・・また年齢がアダルトの方ばかりなので
未成年がいたら話せないような^^; 内容の小咄もありましたよ・・・
個々の小咄を書けませんが、かなりの数の小咄を聴きましたが中には「なるほどね」
と思うような噺も幾つもありました。

  藤助さんの噺が終わり、追い出しの太鼓が鳴り響きました。
  今回は早々に会場を後にして、打ち上げ予定の店へ向かった
  SSブログのメンバーです。

・いつもの店で
さる1号さん、まこさん、Rchoose19さん、そして自分の4名が来店し、後から来る
メンバーの分含めて席を確保しました。そして、後から来る4名(よーちゃんさん、
Jプロのじゅんじゅんさん、ニューキャッスルのKさんとYさん)が来ると思うタイ
ミングで、飲み物や料理を注文した一行です^^;
で、料理が並び始めたあたりで残りの4名も到着しました。何と良いタイミング!!

・乾杯しましょ
全員が揃ったところで乾杯しましたよ・・・
(写真が白飛びっぽいのはご容赦の程、カメラの設定を戻し忘れていたせいです)
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・さて食べますよ・・・
この日はメニューによっては割安な料理も有りラッキーな日でした、まずはこんな
料理を頼みましたよ。
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  喰いながら呑みながらの話し、これまでの蒔田演芸会の話しから
  落語家さんの話になったり、野球の交流戦の話し。そして何故か^^;
  今年は強いベイスターズの話しなどを・・・

・紹興酒が半額です
ビールは最初に飲んだから、そろそろ紹興酒にスイッチしますかと、頼もうと
したら、何とデキャンタで頼むと半額とか。ここからデキャンタでの紹興酒を
呑みまくり・・・^^;
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・頼んだ料理はまだあります(^^ゞ
この店に来たら必ず頼むのは「白麻婆」これは外せません。旨いんですよね・・・
白麻婆以外にも,頼みましたよ(^^ゞ
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  飲み始めてから良い時間が経ちましたので、お開きとなりました。
  今回の飲み代、1人3,000円かからなかったんですよ。メッチャ安!!!
  やっぱり紹興酒半額が効いているのかな^^;

・店前で一枚
入店時に店取り忘れたので一枚撮りました、よーちゃんさんと、ニューキャッスルの
Kさんが・・・
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  この後は各々が帰路に着きました。飲みながらの話しを聞いたのですが
  はな家寄席が8月復活?、もし復活なら次回の落語は8月かな・・・
  因みに次回の蒔田演芸会は、10月21日(土)だそうです。次回も楽しみです。

では。

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蒔田演芸会23(前編) [落語]

前回の新春寄席から5ヶ月ぶりの蒔田です。さて今回は どんな噺が聴けるか楽しみです。
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・今回の出演は・・・
正月公演から復活したぺ子ちゃん。他いつものメンバーに、今回フラダンスの
ラニパウオレさんが加わりました。

  毎度の事ながら、各高座の写真はありません
  唯一きゃらめること、よーちゃんさん及びJ-Projectバンドのみと
  なります、ご了承の程。

・「売り声」:蓬生さん
昔は町内をいろんな売り声の商売人が往来していた。
「一声と三声は呼ばぬ玉子売り」、「たま~ご~」一声では「ど~れ」と、道場の
取り次ぎが出て来るようで、「たまごたまごたまご・・・」では、後から誰か追っ
かけて来るようで、「たまご~、たまご~」の二声に限る。
「大根とつくべき文字につけもせず 言わぬ牛蒡をごんぼ~という」、「だいこんや
だいこん・・・」、これではイマイチ「でぇーこ、でぇーこ」と、「ん」を取った
逆に牛蒡は「ごぼっ」でも、「ごぼっ、ごぼっ、ごぼっ」でも具合が悪く、大根の
余った「ん」を借りて来て、「ごんぼ~、ごんぼ~、ごんぼ~」となる。
金魚屋の声は涼やかに一町一声、「きんぎょ~え、きんぎょ~~ぅ」と、優雅に水の
中を泳ぐ金魚のように言った。
ある夏の日、「お~いわしこぉっ、お~いわしこぉっ」、すぐ後から「ふるい、ふるい
ふるい~」と
魚屋「こらぁ、篩屋(ふるいや)、俺は生ものを売ってるんだ。後から『古い~』って
ついて来られちゃ たまんねえや。向こうへ行ってくれ」と
篩屋「いつもここらを売って歩ってるんで、お前さんこそ ほかで売ったらいいだろうが」
魚屋「生もののあとだから具合悪いってんだ。・・・じゃあ、お前先にやれ」
「ふるい、ふるい、ふるい~」、「お~いわしこぉっ」で、古い鰯でこりゃ駄目だ。
魚屋「・・・ほかに行かねえと張っ倒すぞ」と、喧嘩が始まった。そこへ古金屋が割って
入った。
古金屋「同じ小商人同士が喧嘩したってどっちの得にもなりゃしないよ。悪いようには
しないから、・・・まあ、魚屋さんが先に立ってやんな、篩屋さんが続いて、その後から
あたしがやるから」
「お~いわしこぉっ」・・「ふるい、ふるい~」・・「ふるかねぇ~、ふるかねぇ~」
って^^;

・「フラダンス」:ラニパウオレさん
初参加のラニパウオレさんです。ハワイの有名な曲のカイマナヒラを踊られました
自分、日本舞踊はイマイチしっくり来ないけど^^; フラダンスなら、まだ馴染みが
ありますね・・・

・「寿限無」:ペ子ちゃん
有名な「寿限無」です。
何しろ長い名前を繰り返すいつもの形ですが、学校に上がり友達が登校の誘いを
しに来たら時間が経ちすぎて、とうとう卒業の日が来たしまったとさ。そして
寿限無の友達の金坊が「寿限無に殴られ、コブタンが出来た」と、寿限無のお袋さん
亭主に話すやら寿限無に聞きただすやら、金坊に「コブはどんなかと聞いたら」
「もう引っこんじまった」と^^;

・「歌謡」:enさん
「スナック enへようこそ!」と始まったenさんの歌です。前回同様に観客に
おつまみ?を配るenさんです。
安西マリア『涙の太陽』と小柳ルミ子『お久しぶりね』の2曲を熱唱した、enさん
でした。

・「天狗裁き」:きゃらめるさん
DSC01565.JPGDSC01576.JPG家でうたた寝していた八五郎は女房に揺り起こされる。渋い顔をしていたと思えば「にたっ」っと笑ったりと、可笑しかったので「どんな夢を見ていたんだい?」と尋ねられるが、八五郎はまったく覚えていない。
女房は「人には言えないような夢を見たから言えないんだ」と、しつこく尋ね返し仕舞いには夫婦喧嘩に発展。
あまりにウルサイ夫婦喧嘩に仲裁に入った隣の住人だが、「オレとお前の仲、オレには話せるよな」と夢の中身を訊かれ結局、喧嘩に。
これを聞きつけた大家が同様に喧嘩を仲裁に入るが「どんな夢なのか」訊かれ、八五郎は「覚えてない」の一点張り。激怒した大家は長屋から出て行けと言う。
話が大きくなってしまい奉行所が裁くことになる。話を聴いたた奉行は「こんなことで お上の手を煩わせるとは何事だ」と大家を注意する。で、誰も居なくなった白砂で奉行が「何の夢を見たんだ」と結局は夢について訊かれ答えられない八五郎は、奉行所の庭木に吊されてしまった。
庭木に吊るされ途方に暮れる八五郎であったが突然、突風に身体を巻き上げられると、そのまま気づいたらどこかの山奥にいる。そして目の前には大天狗がおり、たまたま奉行所の上空を通ったところ理不尽な目に遭っているのを見つけたので助けてやったという。八五郎は感謝するが、やはり大天狗も八五郎の夢の内容を。「知らない」と言うと激怒した大天狗はその首を掴む。八五郎は首筋に大天狗の長い爪が食い込むため悶え苦しむ。
ここで八五郎は女房に揺り起こされる。見れば自宅でうたた寝していたようで、女房曰く「だいぶうなされていた」と。
八五郎が助かったと安心しているところに女房が言う。「どんな夢を見ていたんだい?」

・「権助芝居」:まつりさん
町内恒例の素人芝居の当日だが、なかなか幕が開かない。伊勢屋の若旦那が役不足で
前日になり急に役を降りると。
世話役は飯炊きの権助を代役にと考え、伊勢屋の番頭に権助を呼びに行かせる。番頭が
権助に芝居をやったことがあるか聞くと、村の鎮守の芝居で「ちょうちんぶら」に出た
ことがあるという。よく聞くと「忠臣蔵」で七段目の一力茶屋の段でおかるの役だったと
いう。相手の勘平はどんどろ坂の茂十で、むろんどたばたの舞台だったようだが、この際
やむを得ず、番頭は権助に一分渡し代役を頼む。
今日の出し物は『有職鎌倉山』で、権助の役は「まんまと宝蔵に忍び込み」、鏡を盗み
出し、捕まって縛られ、首を斬られるという非人の権平だ。伊勢屋の若旦那は「役は
くじ引きと言えども、こんな役を行ったら店に傷が付く」と断ってきた。
権助も役を聞いて何度も断ってきたが駄賃をやると言う事で引き受けた。
やっと舞台の幕が開くが、役者がなかなか出てこない。そこへ押されて宝蔵の壁から転げ
出てきた権助さん、「・・・まんま、まんま・・・」と叫んでいるのが、伊勢屋の若旦那
ではなく、飯炊きの権助と分かると客が「どうした権ちゃん、まんま焦がしたか」と
はやし立てる。すると自尊心を傷つけられたか権助さん、「始めチョロチョロ、中パッパ
赤子泣いても蓋とるな」なんて飯の炊き方を講釈しはじめる。
ついに捕まって後ろ手に縛られた権助さん、客が「権ちゃんどうした、縛られたな」と
やじると「本当は縛られてねえ、ほらこのとおり」なんて両手を前に出す有様だ。捕り手
役は怒って本当に縛り、刀でキリキリと絞り上げる。
捕り手役「誰に頼まれた、白状しろ」。権助「番頭さんに一分もらって頼まれた」と

・「日本舞踊」:都志美さん
今回も二舞を。初めは女踊り、2つめは男踊りを披露。う~ん何度見ても日本舞踊は
判んないな・・・(^^ゞ

・「たがや」:㐂ん肉さん
珍しく噺の途中で詰まった㐂ん肉さんでした^^;
両国の川開きの花火見物で両国橋の上は大変な人出でで身動きがとれない。花火が打ち
上がるたびに「玉屋ぁ~」「鍵屋ぁ~」の掛け声が上がるが、「橋の上玉屋玉屋の声
ばかり なぜか鍵屋と言わぬ情(錠)なし」の歌にもあるように、玉屋の掛け声が多い。
橋の上を通りかかったのが桶のたがを抱えた たが(「たがが外れる」のたがです)屋。
見物人に押されたはずみに、たがが外れて馬で通りかかった武士の笠を飛ばしてしまう。
たが屋は平謝りに謝るが、怒った武士は手打ちにすると言う。
いくら謝っても許されないたが屋は「切るなら、切れ」と開き直る。伴の侍が、刀を
抜いて切りかかってくるのを、たが屋は体をかわして刀を奪い、切り倒す。
次の侍も切りつけてきたが誤って欄干に刀を食い込ませてしまった所に、たが屋は切り
つける。こうなると群衆は皆、たが屋の味方で馬上の武士に悪口雑言、小石なんかを
ぶつけはじめる。
馬から降りた武士は槍を取り、たが屋めがけて突き出した。たが屋は刀で槍先を切り
落としてしまう。槍先のない槍ではやりくりがつかず武士は槍を放り出す。武士が刀を
抜こうとしたが たが屋のほうが早く、刀を横にはらうと武士の首が天高くスポ~ン。
群衆「たがやぁ~」

  ここで、中入りとなりました。

後編に続く^^;

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蒔田演芸会22(打ち上げ編) [落語]

噺が終わり打ち上げに繰り出した一行。蒔田から野毛のお好み焼き屋さんまで移動
します。
で、当初はタクシー乗って向かう予定だったのですが、待てど暮らせどタクシーは
来ない(T-T)。やむなく地下鉄で伊勢佐木長者町まで行き、そこから歩く事になった
一行です^^;

・野毛「みかさ」
野毛の老舗のお好み焼き屋さんで、今回でここに来るのは4回目になります。前回が
2019年の11月ですから3年ちょっとぶりです。今回も美味しいお好み焼きが楽しめ
そうです^^;
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2階の2卓に陣取ります、自分が座る卓は、よーちゃん、まこさん、弦楽さんと
自分の4名です。
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  さてさてお好み焼きと来れば、自分が鍋奉行ならぬ鉄板奉行として
  腕を振るいます。今回もシッカリ務めますよ(^^ゞ

・乾杯!!
㐂ん肉さん(だったと思う^^;)の乾杯の音頭で乾杯です、お疲れ様でした。
う~ん、ビールが旨い!!
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  さて、焼き始めますよ!!!

・まずは海鮮を・・・
出て来る順番は同じなのかな、前回来たときも まずは海鮮^^; 焼き方始め!!!って
事で鉄板奉行の仕事が忙しくなります(^^ゞ
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  弦楽さんと一緒の卓を囲みます、弦楽さんは聞くところ
  きゃらめるさん(よーちゃん)同様に楽器の演奏も
  されているとの事で、きゃらめるさんとの会話が弾みました。
  また、ブロガー独特の色んな儀式?に驚かれてましたね^^;

・ジンギスカン
ジンギスカンと言ったら普通はラムやマトン。でも、ここは豚肉ですが^^; とっても
美味しいですね・・・
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  外は寒いですが、ヤッパリ ビールが良いね^^;
  アツアツの鉄板にほてりながら冷たいビールは
  最高ですね・・・
  自分は焼きながら食べながら飲みながらで
  忙しかったですが(^^ゞ

・大ぶりの牡蠣
かなりデカいですよ!!この牡蠣。これを焼いてバター醤油で頂きます^^;
普段は牡蠣を食べない自分ですが、この牡蠣は美味しかったです(^^ゞ
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・お好み焼き四種
4種類のお好み焼きがホーローのカップに入ってきます。一つ目はシンプルなショウガの
二つ目は肉のそぼろが入ったの、三つ目が海鮮の、そしてみかさ焼きが2つの計5つです。
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「え~っ2つ纏めちゃったの」と言ったのは藤助さん。みかさ焼きって どちらかと
言ったら卵焼き。崩れやすい事も有り裏返し失敗してグチャグチャになるかと心配
してくれてましたが、はい、綺麗に返しましたよ^^; みかさ焼きはソースでは無く
醤油を掛けて頂きました。(写真は4分割後ですなので崩れているように見えますが)
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・〆は焼きそば
「う~んどうやって焼こうか・・・」悩んだ kinkin です。焼き方には拘りがあるん
です。(美味しく仕上げたいからね^^;)
今回は上に乗っていたラードを鉄板に、そしてそーっとこのままの状態で皿に盛ら
れた状態で鉄板に移しました。何故かというと、この状態にすれば麺の下にある
野菜は蒸し焼き状態になるからです^^;
で、大失敗!!!他と同じように焼く前と焼き初めの写真を撮り忘れました(^^ゞ
焼き方で悩んだからな・・・(おっと、凄い良い訳^^;)
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今回はシンプルにソースには和えずに、ちょっと醤油を垂らして頂きました。

・甘味はお汁粉焼き
やっぱり酔っぱらっているんでしょうね・・・自分の皿に取るまで写真撮り忘れて
います^^; 汚い皿に乗ったお汁粉焼きの写真でごめんなさいm(__)m
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  さすが時間も良い時間となったのでお開きとなりました。
  良く飲んで食べましたよ^^; おいしかった~~~
  と言う事で解散となり、自分は小圓鏡さんと横浜までご一緒し
  お互い総武線直通の横須賀線と東海道へとなりました。
  やっと蒔田の記事書き終えた・・・ふぅ^^;

では。

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蒔田演芸会22(後編) [落語]

前編に続き蒔田演芸会の後編です。中入り換気タイムの後、後半の噺が始まりました。
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・「間抜け泥」:ぺ子ちゃん
題の通り間抜けな泥棒の話。泥棒の親方から「堅気にったら」と諭されますが、「泥棒
を続けたいと」親方に懇願する弟子の泥棒。「じゃあ何が出来たんだ」と訊いたら、みな
ドジな事ばかり。でも何とか泥棒をやり続けたい弟子、親方から「だったら空き巣をして
みたらどうだ」アドバイスを受けます。さてさて空き巣と行っても、空き巣の仕方をを
知らない、親方から教えてもらい、空き巣に入ることになりますが、尽く失敗^^;
ようやく空き巣に入りますが、結局見つかり捕まります「警察に突き出すと言われ」
親方から押し当てもらった泣き落としを・・・でもヤツに盗まれたのは無い「何でそこ
まで言う」と聞かれ、「これも出来心で・・・」と

・「町内の若い衆」:㐂ん肉さん
熊さんが兄貴分の家に建て増しの祝に行くと、あいにく留守。熊さんはこんな立派な
建て増しをする兄貴はえらいと誉めると、おかみさんは、「うちの人の働き一つじゃ
ございません。言ってみれば、町内の若い衆さんが寄ってたかってこさえてくれた
ようなもんですよ」と。
感心した熊さん、家に帰ってかみさんこの話をすると「ふん、それくらい言えるよ。
言ってやるから建て増ししてみろ」と。何も言い返せない熊さん、分が悪く湯へ行く。
途中で出くわした辰さんに「俺が湯に行っているうちに家に行って、何か俺のことを
誉めてカカアがどんな受け答えをするか、聞いて見てくれ」と頼む。
早速、辰さんは熊さんの家に行くが、誉めるに値するものは皆無^^; キョロキョロと
見回していると、かみさんの腹がせり出している。「さすがに熊の兄貴だ。こんなに
物が高いのに赤ん坊をこさえるなんて、さすが働き者ですね」と
かみさん「あら何言ってんのよ、うちの人の働きじゃございませんよ。町内の若い衆が
寄ってたかってこさえてくれたようなもんですよ・・・?」
おいおい不倫の子かい?!^^;

・「ブルーグラス」:Jプロジェクトバンド
今回も一人で座るには十分な広さの高座ですが、5人がひしめき合いながら座った
高座の上です^^; いつも通り3曲を・・・
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  ここで、改めて換気タイムです。

・「徂徠豆腐(そらいどうふ)」:小圓鏡さん
正月二日、早くも仕事始め。豆腐屋七兵衛さんが芝増上寺門前の貧乏長屋に入って
きた。そうすると豆腐を求める声がかかり、その家の前に中からお武家様と思われる
人が出てきて豆腐一丁を買った。お武家様らしき人はその場で一丁の豆腐をあっと
言う間に平らげた。七兵衛さん、その食べっぷりに惚れ込んだ、そしてお代をと
4文と言ったところ「細かい金が無いので後で纏めて払う」と言う事で、その場を
離れた。同じ形で繰り返す事数日間、流石に代金を支払って欲しくその人に代金を
請求した。その人からは当然金の持ち合わせも無い、聞くところ学者の勉強をして
世の中を良くしたいと言う。それなら出世払いで良いからと、翌日から差入れが
始まった。七兵衛さんのおカミさんが「握り飯でも持っていったら」と言う事で
その人に話したが「タダでは物乞いになってしまう、あくまでも後払い」と言う事で
「オカラなら商売の売り物の一つ、これをお持ちしましょう」と言う事になった。
そして、物事を教えられられるほどになり、この長屋では「おからの先生」って
言われるようになった。
ある時、七兵衛さん風邪をこじらして1週間も寝込んで商いに出られなくなった。
ようやく仕事に復帰、長屋を訪ねたが もぬけの殻で行き先も分からなかった。
七兵衛さん居なくなった人の名を聞いていなかった、長屋で名前を聞いても判らず
仕舞い、行く先を案じた七兵衛さんだった。
数日後、豆腐屋の隣りから火が出て あっという間に辺り一帯が全焼した、焼け出さ
れた七兵衛さんは友人宅に転げ込む事に。
大工の政五郎が七兵衛さんが友人宅に居る事を聞き、七兵衛さんに会い「ある人から
頼まれて10両の金を持参したので受け取って欲しい」と渡した。受け取った七兵衛さん
「嬉しいが分からない金に手を付けられない」と、困った時に使う事にした。
また暫くして政五郎が訪ねてきた。何と「焼け落ちた豆腐屋の場所に店を建てた」と
ビックリする七兵衛さん、誰がと政五郎に問い詰めるが「あるお方」としか答えない
政五郎。
また暫く経ち、あるお侍が七兵衛さんを尋ねた。七兵衛さん「あなた様は、存じ上げ
ませんが」と言うと、お侍「なりが違うので判らぬかもしれんが、長屋に居たとき
豆腐やオカラを食わせてもらった、拙者である」と。何と柳沢美濃守の仕官が叶った
との事。これまでの礼と借金をと言う事で、更に10両と新しい店を受け取って欲しいと
言う事だった。お名前をと聞くと「荻生徂徠」と。
また受け取れないと七兵衛さんは言うが、徂徠は「そちのお陰で、今の自分がある
是非とも受け取って欲しい」と言われ、七兵衛さんは受け取った。
徂徠は、増上寺の了也僧正に七兵衛さんの話をした。すると「寺でも その豆腐にあや
かりたい」と、そして増上寺への出入りすることになり『徂徠豆腐』と名付け増上寺に
納めた。芝増上寺門前の豆腐屋、あれから繁盛したそうな。

・「箏曲」:三曲会
新春公演と言う事で、今年も三曲会の方が琴の演奏を「六段の調べ」と祝いの曲を

・「元帳(替り目)」:藤助さん
いつもの事ながらトークで終わるのかなと思ったら、長めの枕でした^^;
酒を飲んで上機嫌な男が千鳥足で歩いている、客が掴まらない俥屋(人力車)が男を止め
車に乗ってってくれと頼み込む、仕方なしに車に乗り込み俥屋が「何処まで行く?」と
聞くと「自宅まで」と言った、「で、自宅は何処?」と聞くと「ここだと」・・・
何と自宅前に着いたばかりの男を乗せてしまった俥屋であった^^;
これを見ていた女房が困惑している俥屋に、迷惑賃を手渡し亭主を家に入れた。
「いらねぇって言ってるんだから金なんか渡すんじゃねぇよ。いくら稼いでも足りねぇと
思ったら、お前がみんな俥屋に渡してるんじゃねぇか・・・」と女房に文句を言う亭主。
どうやら飲み足りないらしく、もう一杯飲み直したい亭主だが、女房は頑として断り
「今日は諦めて寝て下さい」と言うが、「一杯だけ、つまみもいらん」と言う事で一杯
だけ飲ませる事に。
しかし、何かしらつまみが欲しい亭主、あれこれ頼むが女房から『私が頂きました」と
断られてしまう、結局の所女房が根負けし、おでんを買いに行く事に。亭主はカミさんに
小言を言い始める「俺の好みは何だとか」、化粧なんかしなくていいから早く行けなど
言いたい放題・・・やがて女房は鍋を抱えて出て行った。
すると亭主の口調がガラリと変わり本音がポロっと。「しかし、つくづくいい女房だぁ
こんな飲んだくれの世話してくれて、器量だっていいし、お前にはもったいない女房
だって、皆が言うのも分かるよ。俺もそう思う。口では悪く言ってしまうけど陰では
詫びてるんだよ。おかみさん、すいません。あなたみたいな良い女房を持てたなんて
本当にもったいないくらいで・・・」
ふと脇を見ると、外に出て行ったはずの女房がまだそこに立っていて、じっとこっちの
言う事を聞いていた。
亭主は大慌て・・・「いけねぇ、元帳を見られちまった」

  藤助さんの噺が終わり、追い出しの太鼓が鳴り響きました。
  一旦自分らは部屋から出て片付けを待つ事に、片付け後は
  久々に打ち上げとなりました。

いつもなら この後編でお仕舞いなのですが、打ち上げまで書くとかな~り長丁場^^;に
なるので、蒔田の記事は打ち上げ編として続きます。
因みに次回の蒔田演芸会は、6月17日(土)だそうです。次回も楽しみです。

では。

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蒔田演芸会22(前編) [落語]

前回から3ヶ月ぶりの蒔田です。昨年は新春演芸会が2月開催でしたが、今年は1月
開催できました^^;
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・今回の出演は・・・
いつものメンバーに、ぺ子ちゃんが復活。新春と言う事でお琴の三曲会さん、前回
昨年の秋から加わったenさんです。

  毎度の事ながら、各高座の写真はありません
  唯一きゃらめること、よーちゃんさん及びJ-Projectバンドのみと
  なります、ご了承の程。

・「吝嗇(りんしょく)小咄」:あかねさん
吝嗇(りんしょく)と書くから難しい、早い話「ケチ」の小咄です。簡単なものを
披露されました^^;

・「蟇(がま)の油」:蓬生さん
お馴染みの がまの油売りです。
「さあさ、お立会い。御用とお急ぎでない方は、ゆっくりと聞いておいで・・・」と
口上が始まります。刀で紙を切り裂いて刀の切れ味を見せてから、刀に がまの油を
付けて腕に当てても切れない。がまの油は飛ぶように売れた。
儲けが予想外に入った油売り、居酒屋で一杯やる事に。飲み終わって居酒屋を出ると
まだ陽が高い「もう一商売するか」と、改めて店を開きますが、居酒屋で飲んで
いますから、ろれつは回らない、口上は言い間違えるとボロボロ。いざ刀で実演を
やりますが・・・切れ無はずの腕から出血!!!
慌てて がまの油を傷口に塗りますが血が止まらない、挙げ句の果て がまの油売り
「お立会いの中に血止めをお持ちの方はいないか」と^^;

  ここで換気タイムとなりました^^;

・「初天神」:あずきさん
親父が天神様に出かけるのですが、息子が付いていきたいと、しかし連れて行けば
「これ買って、あれ買って」とおねだりする息子なので一緒に連れて行くのが嫌な
親父さん。カミさんと息子から連れてけと言われ、おねだりはしない約束で連れて
行く事に・・・
連れて天神様に行きますが息子の目の毒な出店がたくさん、最初は我慢するものの
我慢出来ずにおねだりする息子。仕方なく飴を買いますが飴を買ったら買ったで
飴を舐めながら歩いて行くと水たまりがあったので「飛び越えるぞ」と親父から
言われ飛び越えた、そうしたら「飴を落とした」と息子が言い出した、親父さん
あちこち飴が落ちていないかと探しまくりますが見つからない、息子に「何処に
落としたか覚えているか」と効くと腹の中に落としたと^^;
本体ならば、この後に密たっぷりの団子を舐め回す噺に続くのですが、ここで
お仕舞いとなりました。

・「桜鯛」:弦樂さん
大体のお殿様の食事も倹約なものだったのですが、中には毎日贅沢なものを召し
上がるお殿様も居たそうです。そう言ったお殿様、鯛など目も向かないのですが
珍しく尾頭付きの鯛に箸を付けます。一箸手を付けて、お殿様は「美味である
替わりを持て」、慌てたのが三太夫さん、高価な鯛ですから替わりなんかありません
とは言えお出しできなければ切腹、困った三太夫さんですが機転を利かし「お殿様
外の桜が見頃でございます、少々ご覧頂いては」と、お殿様の気を逸らせている間に
鯛を裏返した、「殿、替わりの鯛をご準備致しました」
その場を切り抜けますが何と再度お替わりの指示。さて、三太夫さん端と困った。
それを見ている お殿様「ならば再度桜を見てくれば鯛が出て来るか」と・・・^^;

・「シャンソン」:なだれさん
なだれさん、何とコロナに感染してしまったとか・・・後遺症として声が出ずらく
なったそうです、また物忘れも多くなったとか?
で、歌ですが今回は4曲も・・・コロナの後遺症のせいなのか歌詞が覚えられず
カンペ見ながら歌う、なだれさんでした(^^ゞ

  ここで再度換気タイムとなりました^^;

・「宗教ウォーズ」:きゃらめるさん
DSC00929.JPGDSC00938.JPG今回は「宗教ウォーズ」と言うお噺です。
とある町に神社とお寺がありますが、昔から犬猿の仲で町長も困っていた、とは言え何とかしたいと神社の神主と寺の住職を呼び寄せて仲直りの話し合いをさせようとした。
しかし犬猿の仲の二人、仲直りどころか言い合いの口げんかに発展し物別れになってしまいます。この言い合いが関西弁で凄い応酬です^^;(この応酬のやりとりが凄く面白く、この噺の聞き所です)
物別れとなったものの改めて取り繕うと町長は考え、間に入る人を交えて・・・と考えるが両方に公平な立場の人物が見つからない・・・
止むなく個別に話しをと まずは神主を呼んだ、神主と町長の間で話をしていると「神社が襲われた」と連絡が入る、神主は「寺の奴、何をしやがる!!」と報復せんと神主は神社に帰ってしまった。
引き続き住職を呼び同様に話しをし始めると「寺が燃えている」と連絡が入り、慌てて
住職は寺に戻りますが、寺は焼け落ちて仕舞います。町長が「何も無くなってしまい
ましたが、改めて仲直りしませんか」と言うが、住職は首を縦に振りません。
町長は何故と聞くと「我々は手を打たん(神社のように参拝の時に柏手を打つ事は
無い)」と。

・「歌唱」:enさん
DSC01064.JPG「スナック enへようこそ!」と始まったenさんの歌です。なんと観客におつまみ?を配るenさんです。(写真はもらった柿の種^^;)
最初の曲は「二人でお酒を」です。椅子を持ってきたので どうするのかなと思ったら、椅子の上にあぐらをかいて歌っていました。梓みちよさんがステージに座り込んで歌っていたのを真似たとか。
二曲目が「星降る街角」で、完全にカラオケ状態となった会場でした^^;

  ここで、またまた換気タイム。丁度中入りが入る あたりなのですが
  換気タイムをこまめに取っているため、今回は中入りがありません。

で、中入りはありませんが、中入り?と言う事で・・・

後編に続く^^;

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第30回 はな家寄席 [落語]

一回空いてのはな家寄席です。9月のはな家寄席は体調が悪く(夏バテです^^;)見送り
ました。でも今回は30回と言う記念の回でもあり、体調も回復していることから参加
した kinkin です。
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・お店に出向いてチケットを
今回は30回記念と言う事もあり、真打である桂枝太郎さんの独演会だそうです。
なので いつも回に比べ早めにチケットは無くなるかと思い10月中に確保しました。
お店に買いに行ったのですが、結構予約でチケットが押さえられていて残り枚数は
だいぶ少なくなっていました。はな家寄席の常連の さる1号さんとかは確保できた
のかな・・・
ticket30.jpg

  さてさて、どんな噺が聞けるのか楽しみです。

・現地到着
狸小路の入口の写真を撮っていたら自分の目の前でカメラを構える人「おい!
周り見ろよ」って思ったら、何とさる1号さんでした^^; 考えることは同じ
ですね・・・
で、反対側の方の電光サイン?は壊れたままですね、修理する気は無いのかな?
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まだ明るい時間の通りは、まだ眠りから覚めていない感じの小路ですね。
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  13:30は入場開始時間ですが、13:15に入店し自分と さる1号さんは
  各自の指定席?を確保しました。13:30を過ぎると続々と いつもの
  面々が来店し開演を待つ事に。

・桂枝太郎さんの独演会
DSC00607.jpg開演時間となり はな家の
マスターが冒頭の挨拶を
終え、枝太郎さんの登壇と
なりました。

今回は以下の3席を
 ・寝床
 ・浅草の灯
  ー 中入り ー
 ・木彫りの鯉

いつもの通り噺のあらすじを
内容は以下の通りなのですが
枝太郎さんがちょっと着色した形での噺でした。

・「寝床」
今日は店の旦那さんの浄瑠璃の会の日、町内を回っていた久七が帰ってきた。浄瑠璃の
観に来てくれと町仲間に声をかけたが誰一人として来られず欠席、同様に長屋の住人
達も都合を付け皆欠席、ならば店の者をと確認すると これまた全員が店の二階で皆
寝込んでしまっているとか・・・
皆が断るのも仕方が無い、旦那さんの浄瑠璃は それは酷いもの。聴いて倒れたり耳から
血を流したりと聴けた物じゃ無い。
皆ダメだと聞いた旦那さんは最後の一人の久七に聴いてくれるのかと聞いたが返事が
無い。「あ~ぁそうかい!ならもう金輪際 浄瑠璃はやらん。その代わり長屋の連中は
長屋を開けろ、店も閉めるから店の者全員に暇を出す」と怒るやら拗ねるやら・・・
それを聞いて皆が(仕方ない)聴くことにしましょうという事となった。
旦那の浄瑠璃が始まります、案の定聴いている矢先から倒れてしまう人達が続出。
皆横たわって寝ている。これを見た旦那、皆を起こしカンカンだ。ふと見ると誰か
泣いている者がいる、丁稚の定吉だった。
旦那は浄瑠璃が悲しくて泣いているのだと思い「どこが悲しかったんや。最初の方か
中頃か、終いの方か」と定吉「浄瑠璃が悲しいて泣いてんねやおまへん。皆寝ている
のに、わたいだけ寝ることがでけしまへんので・・・」
旦那「なんでお前だけ寝ることがでけんのや」定吉「旦那さんが語っているところが
私の寝床でございます」と^^;

・浅草の灯
新作落語なので、今回聴くのが初めての噺です。
東北の田舎に住んでいた若者、両親から「お前は何の仕事に就くんだ?」と訊かれ
「何も出来ることが無い自分だが、噺家なら何とかなるだろう」と言う事で、噺家に
なると言う事だった。
しかし田舎暮らしですから噺家の師匠なんている訳無い、なので東京に上京して
自分の好きな噺家の弟子として稽古に励んでいった、前座ではあるものの高座に
上がった若者、まあ下手なのはしょうが無い、お客は寝るは出てってちまうわで
散々な高座だったが、一人だけ残ってお客がいた。何とそのお客は若者のお袋さん
だった。
「初めて東京に出てきたから東京見物をしたいので案内をして欲しい」と、師匠も
親の案内をしてやれと言うことで、お袋さんを案内することに。若者はお袋さんを
あちこちを案内します(現在の歌舞伎町とかの店並びを面白可笑しく噺が進みます)
そして、浅草の浅草寺に、折角だからおみくじを引こうと言う事になり、若者が
引いてみると。何と「凶」、「待ち人来ず」と言うことだが・・・(この先の噺が
思い出せません^^;)、お袋さんが「『凶』、待ち人来ずじゃあね」と言うと、若者
「待ち人来たる、凶(今日)」だと。

  ここで中入りとなり、一旦休憩となりました。

・左甚五郎 木彫りの鯉
京都、知恩院御影堂の建立のために召喚された甚五郎が、道中追いはぎに遭遇した
身ぐるみはがされ無一文になった甚五郎は、ある庄屋に助けられ、その屋敷に世話に
なることになった。
何と、もう一人の左甚五郎が泊まっていることにおどろかされる。このもう一人の
甚五郎、庄屋にねだっては傍若無人のふるまいで、酒がまずいだの料理が下手だの
言いたい放題し放題。
ある日、京に上がる左甚五郎が近くの庄屋に泊まっていることが遠州の殿様の耳に
届き、ゆかりの寺に彫り物を寄進させようと頼みに来た。これを聞いた甚五郎は
「ニセ者をあばけるはこの時ぞ」と自ら彫り物を寄進する事を申し出た。殿様も
天下の名大工甚五郎と庄屋の下働き大工との彫り物勝負、これは一興と、双方の
大工に鯉を彫るように命じた。
いよいよ披露の日となった。たくさんの見物者が泉水の周りに集まった。紫の袱紗を
かけられた二つの木彫りの鯉が三宝に上にのって出され、片方ずつ袱紗をとられて
いった。
ニセの甚五郎の彫った鯉は、本物そっくりの出来ばえで、一同そろって歓声を上げた。
一方本物の甚五郎が彫った鯉はとても魚とは思えない。これには みんな顔を見合わせ
苦笑いした。
しかし、ここで甚五郎が双方の鯉を泉水に入れることを申し出た。殿様も笑いながら
「往生際の悪い奴。勝手にするがよい。」と言う。かくして二匹の鯉は泉水の中へ。
するとニセの甚五郎の彫った鯉は、すぐに腹を見せて浮かび上がった。しかし、もう
一方の不恰好な鯉は、まるで尾をピチピチ跳ねて泳ぎださんばかりに見える。
一同、思わずうなり声をあげた。そこで甚五郎が一言。 「鯉は水の中にあってこそ
鯉と言えましょう・・・」と、化けの皮が剥がされたニセの甚五郎、本物の甚五郎に
問い詰められるかと思いきや「そなたも腕がある、精進しなされ」と。

  これで、お噺はお仕舞い。打ち上げの準備の間暫く外で待ちます。

・打ち上げの乾杯
準備も整い、枝太郎さんの音頭で乾杯となりました。
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  乾杯を終え打ち上げが始まりました。何故か今回のメンバの打ち上げで
  話していること何故かプロ野球の話に盛り上がっています。
  野球好きが揃っていたかな・・・

・頂いた料理の数々1
今度沢山の料理です、最初にマグロの刺身が・・・その後続々と。今回はほぼ昼抜きで
来たので食べきれるかな^^; 小食の kinkin でも。
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・焼酎のお湯割りにスイッチ
だいぶ気温が下がってきましたからね、温かい酒が良い感じです^^; と言う訳で
焼酎のお湯割りにスイッチしました。
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・頂いた料理の数々2
〆に出てきたのがナポリタンが添えられたカレー、これは旨かったです。
さる1号さん、食べるのに躊躇していましたが(炭水化物を控えているので^^;)
ブラックさる1号の誘惑には負けてしまいました(^^ゞ
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  打ち上げも2時間経過してお仕舞いの時間となり、枝太郎さんの
  五本締めでお開きとなりました。

  ただ残念な話しが・・・このところ お店のお客さんの入りが
  少なくった事で、金曜と土曜は翌朝近くまで店を開けているとか
  さすがに夜通しの営業で、はな家寄席は厳しいとのことで
  半年ほど休演になるとのことでした。残念ですが仕方ないですね。

では。

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