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蒔田演芸会18(前編) [落語]

前回の6月から4ヶ月。夏のコロナまん延で危ぶまれましたが、緊急事態宣言も延長
されたものの何とか先月末で解除となり無事の開催となりました。

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・今回の出演は・・・
今回は2名の新人の方が初高座となりました、それ以外にも初めての出演も。
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  毎度の事ながら、各高座の写真はありません
  唯一きゃらめること、よーちゃんさんのみとなりますが後編での
  出演となりますので、ご了承の程。
  (要はこの記事ではこれ以上の画像はありません^^;)

・「吝(しわ)い小咄」:あかねさん
初高座の女性の方です。
『「けちんぼう」も色々な言い方がある』と言う小咄。「ケチ」「吝い」「吝嗇家
(りんしょくか)」「守銭奴」そして「六日知らず」。なぜ「六日知らず」?指で日を
数える時 五日目で全ての指を折り、六日目で折った指を開いていく。六日目で折った
指を開くことで掌にあるものが こぼれ落ちるから六日目は数えられないとか、故に
「六日知らず」と言うそうな・・・

・「桜鯛」:蓬生さん
今回が2回目の高座の男性です、前回は途中で引っかかっちゃいましたが今回は
最後までしっかり噺きりました。
大体のお殿様の食事も倹約なものだったのですが、中には毎日贅沢なものを召し
上がるお殿様も居たそうです。そう言ったお殿様、鯛など目も向かないのですが
珍しく尾頭付きの鯛に箸を付けます。一箸手を付けて、お殿様は「美味である
替わりを持て」、慌てたのが三太夫さん、高価な鯛ですから替わりなんかありません
とは言えお出しできなければ切腹、困った三太夫さんですが機転を利かし「お殿様
外の桜が見頃でございます、少々ご覧頂いては」と、お殿様の気を逸らせている間に
鯛を裏返した、「殿、替わりの鯛をご準備致しました」
その場を切り抜けますが何と再度お替わりの指示。さて、三太夫さん端と困った。
それを見ている お殿様「ならば再度桜を見てくれば鯛が出て来るか」と・・・^^;

・「京の茶漬け」:あずきさん
丁度1年前に同じネタでやっていました^^; 今回は前回より上手く噺せていましたね。
何処でも挨拶みたいな言葉のやりとりがありますが、京都では「何にもおへんのどす
けど、ちょっとお茶漬でも」と尋ねた客人に言うのが通例、普通なら「では宜しゅう
に」と訪問先を出るのだが、ある浪速の商人が京の訪問先で、先の言葉の意味を判り
つつ、本当に茶漬けを出させると言うお噺です。
京の訪問された女将さんも「ほんまに茶漬けを食いに来おった」と判ってながらの
対応で、商人と女将さんのやりとりが面白い話です。商人何とか一膳の茶漬けを
口に出来たが物足らないので、色々媚びを売りお替わりを頂こうとしますが女将さん
そんな事は百も承知ではぐらかせます。オチは商人から「良い器だが清水焼か」と
訊かれたら女将さん、空っぽのおひつを商人に突き出し「これと一緒にそこの荒物屋
で買うたん」と。

・「六尺棒」:春好さん
一昨年に蒔田演芸会の高座に上がられているのですが、聞くところ藤沢での藤助さんの
教室に通われているとのこと、今回は「六尺棒」です。前回の蒔田では関東学院の
生徒さんがやりました。
何処にでも道楽息子と言うのが居ますが、ここの店の息子も かなりのもの、遊郭に
遊びに行って暫く帰って来ない、金が無くなり仕方なく家に帰ってきました。
戸を叩いて店の若い者たちの名前を呼ぶが、起きているのは口やかましい親父さん
「夜分ドンドンと戸を叩くのはどなたですか。商人(あきんど)の店は22時限りですから
お買いものでしたら明朝に願います」。そしたら「せがれの孝太郎です」
親父さん「孝太郎のお友達ですか。あんな道楽者でやくざなせがれは、親類一同相談の
上で勘当しました、もう帰って来なくともいい、とお言付け願いますよ」と
孝太郎が「行くところがないから死んでしまおうかな」と、親父は「死ぬ死ぬと言って
死んだためしがないと、お言付けください」と切り捨てた。
孝太郎は「この家を他人に取られるのはいやだから、火をつけて燃やしてしまいます」
と大声でおどす。戸の隙間から見るとマッチを擦っている。本当にやりかねない
近所の手前もあるので親父は六尺棒を持って戸を開けて外に出て、逃げ出した孝太郎を
追いかけます。
町内を逃げ回り物陰に隠れて親父をやり過ごした孝太郎が家まで戻ると、戸が開いて
いる。これ幸いと中に入って心張棒をかってしまう。そこへ親父が戻って来た。
用心のために番頭が戸を閉めてくれたのだと思って戸を叩くと、中から「夜分ドンドン
と戸を叩くのはどなたですか。商人の店は22時限りですから、お買いものでしたら明朝
に願います」と先ほどの親父の台詞を。親父さん「俺だ、俺だ、親父の孝右衛門だ」 
孝太郎は「孝右衛門のお友達でございますか。しみったれて金を貯め、しまいには身上
(しんしょう)をどんなに大きくするか分かりません。あんな親父は世の中のためになり
ません。親類一同相談の上、勘当したとお伝えください」と
親父さん「そんなにまねがしたければ六尺棒持って追っかけて来い」と

・「シャンソン」:なだれさん
今回はマイク有りです^^; で、いつものとおり3曲を。

・「壺算」:㐂ん肉さん
中入り前のとりは、㐂ん肉さんでした。
とある家で一荷入りの水壺から水が漏るとカミさんが旦那に「代わりの水壺を買って
きて欲しい、買うなら倍の量の二荷入るものを」と。で、カミさんは旦那だと店からの
言われた金額で買ってくるだろうから、少しでも安く買ってきて欲しいので、旦那の
友達に一緒に行ってもらうように頼んだ。
旦那は友達と瀬戸物町に水壺を買いに出かける。瀬戸物屋の店に来ると旦那さんは
一荷入りの水壺の値段を聞き始める、店の主は「3円50銭で、ございます」と。
そこに割って入る友人が「配送は要らぬ、またひいきにさせてもらうなど」と値切り
3円で買うことにした。そして3円を払い持ち帰ることに・・・旦那は「カミさんは
二荷の物を」と言ってたのにと溢す。友人と一荷の水壺を担いで運ぶが友人の指示通り
歩いて行ったら先の店に。
友人「済まん、欲しかったのは二荷の物だった、二荷だと幾らになる」と店の主に
尋ねた。主は「倍の大きさなので7円」と言ってきた。友人「7円、何とかならんか」と
店の主を口説き落とし6円に負けさせた。また買ったばかりの水壺は「何も使ってない
から売った3円で引き取りましょう」と言うことになった。
友人「では壺をお返しします、で3円はここに」と、店の主は話に乗せられ「はい」と
言ったものの合点がいかない、店を離れつつある二人を呼び返し「金が足らない」と
言い出した。
友人は口八丁に「壺返却で3円、ここにある3円で計6円だ」と煙に巻きます。しかし
納得がいかない主、友人は「算盤で計算してみろ」と言い、計算すると6円になる。
何度やっても6円、でも納得しない主でしたが「ええ~、もう結構です。この壺を
持って帰ってください」と諦めた。
友人は「ははっ、こっちの思う『壺』だ」と^^;

  ここで中入りとなりました。
  中入り後については後編にてと言う事でご容赦の程m(_ _)m

後編に続く^^;

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コメント 12

とし@黒猫

マンションの自治会でも、秋の娯楽で、毎年、噺家を招いて寄席をやっています。
でも、2020年、2021年は、コロナの状況から、早々と中止を決めたので、今年もありません。
by とし@黒猫 (2021-10-24 12:01) 

kinkin

>とし@黒猫さん
こんにちは、いつもご覧いただきありがとうございます。
マンションの次々回も洒落た催しを開催するのですね。
昨年今年とコロナ禍の影響がありますからね、この蒔田演芸会も
感染対策を徹底して行いながらの開催でした。
by kinkin (2021-10-24 14:57) 

まこ

改めて当日はお世話になりました(^◇^)
kinkinさんがこうして、聞いた噺を
記録に残していてくれると
近い将来、落語会に行った折りなど
んん?この噺は何処で聴いたんだっけ?
というモヤモヤが解消されて助かります♬
by まこ (2021-10-24 21:46) 

kinkin

>まこさん
改めて、蒔田はお互いお疲れ様でした。
そう言ってくれると嬉しいです(^^ゞ
聴いた話しのお復習いの意味で書いています。
by kinkin (2021-10-25 04:19) 

さる1号

あっ、そうそう吝い小咄
これがどうしても思い出せなかったです^^;
by さる1号 (2021-10-25 06:16) 

Rchoose19

新しい演者さんも増えたみたいですね♪
行きたかったなぁ~~(T_T)
打ち上げも美味しそうだしなぁ~~。
因みに次回は2月頃ですかねぇ・・・
by Rchoose19 (2021-10-25 12:51) 

kinkin

>さる1号さん
改めて蒔田はお疲れ様でした。
「吝い小咄」は、同じように自分も思い出すの苦労したんですよ^^;
何せ噺が短すぎて・・・・

>Rchoose19さん
こんばんは、いつもご覧いただきありがとうございます。
いや~久々の外飲みでしたから、美味しかったですよ!!!
そして皆との会話しながらですからね・・・やっぱオフ会は良い(^^ゞ
次回は2月26日ですよ、カレンダーに丸付けておいてね^^;

by kinkin (2021-10-25 20:20) 

viviane

さるさん、kinkinさん、こうしてよーちゃんの出られた寄席を
記事に残すって凄いわ~と、いつも思っています
録音されてるのではなく、記憶を蘇らせて書いていらっしゃるのですよね? 私には絶対に出来ません・・・(:_;)
by viviane (2021-10-25 21:42) 

kinkin

>vivianeさん
おはようございます、いつもご覧いただきありがとうございます。
落語の記事は、書く労力より思い出す労力を使います(^^ゞ
by kinkin (2021-10-26 04:35) 

よーちゃん

ご来場、ありがとうございました!
今回は蓬生さんも、うまくこなしたようですね~。
ただ着物の着こなしとかは、かなり変な感じでしたが・・・(^▽^;)
by よーちゃん (2021-10-26 13:38) 

お散歩爺

こんなに沢山落語や歌を楽しまれたなんて嬉しいですね。
当地では落語が楽しめるところが無いんです。
by お散歩爺 (2021-10-26 17:51) 

kinkin

>よーちゃんさん
高座お疲れ様でした。
蓬生さんはシッカリと自分の噺を務めましたよ、着物の着方は
ご愛敬と言う事で・・・^^;

>お散歩爺さん
こんばんは、いつもご覧いただきありがとうございます。
素人の噺ではありますが、いつも面白楽しく聴かせて頂いております^^;

by kinkin (2021-10-26 20:00) 

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